「委託契約」に役立つガイドライン

情報システム開発が難しいのは、発注者と受注者の協力関係が必要で、しかも開発期間中、発注者にも相応の役割があることです。また多くの場合、受注者はプロジェクトマネージャの指揮の下、技術専門性などに応じて複数の事業者の協力を得て業務を遂行します。そのため業務を委託する際には発注者との契約だけでなく、下請法など係る法令にも注意しなければなりません。本節では契約のモデルやガイドラインなど、情報サービス取引に係る法務・契約上の参考情報を紹介します。

現状・背景

取引において、委託者と受託者の役割を明確化し、契約書で合意しておくことは重要である。契約当事者の役割や責任分担が不明確なままシステム開発プロジェクトを進めると、後々トラブルに発展することがある。
経済産業省を始め関係する業界団体では、契約書の締結により取引の可視化を進めることによって、情報サービス取引の安全性や信頼性の確保を図ることを推奨している。プロジェクトを顧客とともに成功に導くためには、双方の役割分担を契約書でどのように規定すべきか、理解を深めねばならない。

対象ガイドライン

 

書籍名 発行元 発行年月
報告書『ソフトウェア開発委託基本モデル契約と解説』 一般社団法人 情報サービス産業協会:JISA 2009年3月(初版)
報告書「個人情報保護モデル契約と解説」 一般社団法人 情報サービス産業協会:JISA 2007年5月(初版)
情報サービス・ソフトウェア産業における下請適正取引等の推進のためのガイドライン  経済産業省 : METI 平成19年6月(初版)/平成23年11月改訂/平成26年3月改訂/平成27年3月改訂
JISAブックレッツ11「法務・契約ハンドブック-プロジェクトマネジメントの基礎知識-」 一般社団法人 情報サービス産業協会:JISA 2016年1月(初版)
情報サービス産業における適正な業務委託契約運用のためのガイドライン 一般社団法人 情報サービス産業協会:JISA 平成21年8月(初版)/平成25年3月改訂/平成28年3月改訂

(2016年10月)

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