要約
メトリクスを活用した定量的マネジメントは、ソフトウェア開発プロジェクトで品質管理などの各種マネジメントの基本であり、そのために必要な調査や定量データも、(独)情報処理推進機構(IPA) 、(一社)日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)から公開されている。
これらの公開データは、目的に応じ独自の定義や異なった目標値や評価内容であり、共通の概念で分析することが難しくなっている。
本ガイドラインはソフトウェアを共通的に分析、評価することを目的とし、定量的マネジメントに向けた公開データの活用方法、個々の公開データを利用する際の留意事項を解説している
特徴
・定量的マネジメントを実施する基礎として以下の3点を強調している。
- 定量的マネジメントは、「可視化」、「予測」、「計画」、「改善」のプロセスを通じて行われるべきこと
- 定量的マネジメントは、統計手法や測定理論の基礎を理解し、適切な技法を適用するべきこと
- 定量的マネジメントは、組織の内発的な意思に基づき、組織として信念をもって定着に取り組むべきこと
・国内で利用できる公開されたソフトウェア開発の定量データを整理し、それら公開データの基本情報、及び公開データを作成するうえでのデータ提供者や収集データの特徴についてまとめている。
・公開データの活用方法について、以下の3つの観点でまとめている。
- ソフトウェアライフサイクルプロセスのプロセス別に利用シーンを整理する。
- 各利用シーンで、発注者の立場、受注者の立場での利用方法を整理する。
- 公開された3種類の定量データの特性に応じた活用方法を提案する。
公開元
http://www.meti.go.jp/policy/it_policy/softseibi/metrics/process_metrics.pdf
(2014年9月)