S4d JISAセッション


       

講演タイトル

プロジェクト健全性評価の活用に向けて
~人間的側面から考えるプロジェクト改善アプローチ~

講師

株式会社NTTデータ経営研究所
情報戦略コンサルティングユニット シニアスペシャリスト 早乙女 真

概要

 コンピュータシステムやITサービスの活用が成熟期を迎える中で、ユーザーの経営環境の変化等によりシステムへの要求が多様化・複雑化する一方、効率化やコスト低減等の要求はより厳しさを増している。また、システムに係るプロジェクトの成功率は、近年の調査を見ても過去に言われていた3割前後からあまり変わっておらず、ITプロジェクトの置かれる状況は一層困難さを増している感がある。
           
これらを改善する取り組みとして、管理手法の検討、定量的管理の導入、標準化の適用、監査・審査による改善活動等様々な工夫と努力がなされてきたが、効果は認識されているものの、失敗の根絶に至る道は未だ長いと想定される。
           
こうした状況の中、JISAが2012年に発表した「プロジェクト健全性評価指標」は、プロジェクトにおけるステークホルダー間の人間的側面にスポットを当て、独自の評価指標により真のパートナーシップの醸成とプロジェクトの目標達成への環境構築を目指す新たなる道を模索してきた。

本講演では、「プロジェクト健全性評価指標」に関して、WGにおける昨今の活動と、そこから見えてきた課題及び今後の方向性について述べるものである。

プロフィール

大手コンピュータメーカーでSEとして、メーンフレームから制御系サーバー、パソコンまでの多種多様なシステム構築プロジェクトを経験した後、2000年よりコンサルタントに転身し現在に至る。
コンサルタントとしては、SE時の経験に基づく現場における知見を活かし、主にITプロジェクトの改善活動やリスクマネジメント、情報セキュリティ管理、BPO等に関するコンサルティングを行う他、ケース研修のインストラクタ等、IT人材育成に関する活動も手掛けている。
また、近年はIPA等の情報処理推進に関する委員等活動に積極的に関わり、今年度より、JISA標準化部会プロジェクト健全性評価指標WGにおいて主査を勤める。
           
資格、特種情報処理技術者、情報処理システム監査技術者
書籍、「CIOのITマネジメント(共著)」、「SI力!(編集協力)」等           
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