「労働者派遣法に関する業界運用基準」に関する要望書

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「労働者派遣法に関する業界運用基準」に関する要望書

 平成17年6月29日、JISAとJEITAは、昭和61年に「労働者派遣法に関する業界運用基準」が労働省・通産省の指導のもと作成されたこと等の経緯も踏まえ、労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分についての指導が適切なものとなるよう、各地方労働局に徹底することを要望する旨の要望書を厚生労働大臣に提出。


17JEITA-第135号
情産17-132
平成17年6月29日

厚生労働大臣
 尾辻 秀久殿

社団法人電子情報技術産業協会
会長 岡 村  正
社団法人 情報サービス産業協会
会長 棚橋 康郎

要 望 書

 我々情報サービス産業界は、監督官庁である経済産業省のご指導のもと、業界各社の経営や技術の高度化、国際交流、社会全般における情報化の推進等、高度情報化社会の実現を通して我が国産業社会全体の発展に貢献しております。

 さて、情報サービスにおける業務委託取引につきましては、「請負」「準委任」「派遣」などさまざまな形態が存在するため、労働者派遣法、職業安定法を遵守するためには、各種契約形態における業務委託の法的の位置づけを的確に把握することが重要であります。

 労働者派遣事業と請負により行われる事業を区分する上での判断基準として、貴省におかれましては「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準(昭和61年4月 17日労働省告示第37号、以下「区分基準」という)」を公表しておられます。
 しかしながら、情報サービス産業につきましては、その特殊性から区分基準では実務上判断が難しい事項があるため、社団法人日本電子工業振興協会(現社団法人電子情報技術産業協会)と社団法人情報サービス産業協会は、通商産業省・労働省(いずれも当時)のご指導のもと、「『労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律』に関する業界運用基準(以下「業界運用基準」という)」を取りまとめ、昭和61年4月28日に労働省に提出し正式に受理されております。また、昭和62年2月に社団法人日本電子工業振興協会は業界運用基準の解説を主な内容とする「ソフトウェア開発の請負・委任と派遣<労働者派遣法の実務>((株)コンピュータ・エージ社刊、以下「解説書」という)」を通商産業省・労働省の監修を受け刊行しております。

 平成16年3月1日、派遣対象業務の拡大などを内容とする改正労働者派遣法が施行され、労働者派遣事業は産業界において一層の広がりを見せております。
 これを受け、貴省各地方労働局におかれましては、法令遵守に向けた取り組みを強化されております。特に、形式的には請負契約であるものの実態は労働者派遣となっているケース(いわゆる偽装請負)が散見されるとの認識から、派遣・業務請負事業の適正な運営と労働者の就業条件の確保を図るため、事業者に対する指導監督等の活動強化を図っておられると認識しております。
 このような中、当業界企業に対しても様々なご指導をいただいておりますが、請負契約において「対価を単価×期間で決定すること」「発注者の情報システム等の設備を無償で利用すること」が問題として指摘されるなど上記の業界運用基準と矛盾するものがあるとの声が一部の企業より寄せられており、その対応を巡って業界内に多少の混乱が生じております。

貴省におかれましては、業界運用基準が貴省のご指導のもと作成されたこと及び解説書が貴省の監修のもと刊行されたことの経緯も踏まえ、区分基準の運用について、「対価を単価×期間で決定すること」のみをもって適正な請負ではないことを指摘したり、受託者が自らの専門的な技術又は経験に基づいて業務を処理している場合に「発注者の情報システム等の設備を無償で利用すること」を問題として指摘している事実があれば、適切な指導となるよう、各地方労働局に徹底していただきたく、改めてここに要望するものであります。

ご連絡先
電子情報技術産業協会 情報システム部 (鈴木) Tel : 03-3518-6426
情報サービス産業協会 調査企画部 (田畑) Tel : 03-5500-2614

以上

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