スマートグリッドの相互運用性指針「IEEE 2030」

要約

IEEE 2030は、スマートグリッドの相互運用性の参照モデルに関する指針として策定されたもので、電力システム(EPS)、アプリケーション、電力機器にかかわるエネルギー技術と情報技術などについて、用語、特性、機能パフォーマンスと評価基準などの定義を行い、機能インターフェースの同定、論理接続とデータフロー、コミュニケーションと連結、デジタル情報管理、サイバーセキュリティ、発電用途に重点を置いている。

特徴

・スマートグリッドの迅速な普及と、それによりもたらされる画期的メリット(消費者にとっての選択肢の拡大、電力システムの信頼性向上、再生可能エネルギー利用拡大の実現など)を支援することを目的としている。
・スマートグリッドの概念モデルとして、NISTが規定したモデルを採用している。この概念モデルは、スマートグリッドを「マーケット」、「オペレーション」、「サービスプロバイダー」、「発電」、「送電」、「配電」、「顧客」という7つの事業領域に分け、それぞれの領域で想定されるアプリケーションをリスト化したものである。
・IEEE 2030では、IEEE P2030.1(電動輸送インフラストラクチャ)、IEEE P2030.2(電力インフラストラクチャに統合された蓄電システムの相互運用性に関する指針)、IEEE P2030.3(電気エネルギー蓄積装置および電力システムアプリケーション向けシステムのテスト手順に関する標準)の3つの拡張版についての検討も行われている。

対象読者は以下の通り
・スマートグリッドのシステムやアプリケーションを計画しているベンダ、研究者
・スマートグリッドの運用や規制を検討中の政府・スマートグリッドの標準開発機関

公開元

http://grouper.ieee.org/groups/scc21/2030/2030_index.html

(2014年9月)

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