第3回 技術強化委員会 標準化部会

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 第3回標準化部会(部会長:伏見諭、東海大学)は8月27日、JISA会議室において開催された。出席者は員10名。

 国際規格の動向について、SC7(ソフトウェアエンジニアリング小委員会)の動向を中心に、伏見部会長及び室谷委員から報告された。

 伏見部会長からはソフトウェアアセスメントに関する一連の規格が定期見直の審議中にあることなどが報告された。また、情報セキュリティのマネジメント規格であるISMSについて、その内容をプロセスとみたてて評価しようとする提案が南アフリカ共和国からあったことなどが紹介された。

 室谷委員からはSC7のうち、「システム、ソフトウェア保証」規格、ソフトウェアとシステムのライフサイクルプロセスのハーモナイゼーションを検討している研究グループなどの報告があった。「システム、ソフトウェア保証」規格・第2部が2013年、国際規格として発行されたのを受け、日本でもこれをJIS化することが決定したことが報告された。また、ソフトウェアライフサイクルプロセスには支援プロセスが一つのプロセスとして存在するのに対して、システムライフサイクルプロセスでは他のプロセスの中に埋め込まれていることなど、二つの規格の違いと調整の方向性などについて述べた。

 次に、標準化部会のもとにある3つのワーキンググループ(WG)からそれぞれの活動状況について報告があった。

 『ITBIZ標準化ガイドブック改定WG』の木村座長(キャノンITソリューションズ)より、本ガイドブックの改定作業として、新たに紹介するガイドブック等の調査を一端済ませ、初版で紹介したガイドブック等の改定部分のレビューを行っていること、また、これにあわせて『JISA標準化WEB』も改定作業をJISA事務局・情報システム課とともに進めていることなどが報告された。これについて、伏見部会長からは各WG及びリエゾン活動をされて規格策定動向等の情報収集をされている委員にコンテンツ作成の協力が要請された。

 『健全性評価指標WG』の生田座長(SCSK)より、『プロジェクト健全性評価指標利用ガイドライン』キックオフへの適用(0.1版)について報告された。本0.1版は、評価の流れ、チェックリストの準備、事前の説明とチェックリストの配付など、プロジェクト健全性評価指標を適用する場合の具体的な手順や作業内容を詳細に記述している。また、一例として、あるプロジェクトの計画段階について、ステークホールダ間の評価が異なる場合などを示し、評価結果の分析によっては、『プロジェクト健全性評価指標利用ガイドライン』はステークホールダ間のコミュニケーションに有効なツールになりうることを明解にしているとなどが報告された。

 『VSE標準普及WG』の伏見座長より、『スマートで信頼のおける小規模ソフトウェア開発の手引き-VSE国際規格の活用-』の作成状況について報告された。これまで、当WGでは解説書の全体構成の見直しや用語の検討などと平行して原稿作成を進めてきた。一部の原稿を除きすべての原稿が揃いつつあり、原稿整理とレビューを行っていることなどが報告された。

 次回は10月22日(火)に開催する予定。

(尾股)

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