「情報システム運用時の定量的信頼性向上方法」に関する調査報告書

要約

 ITシステムは社会インフラを支える存在であるが、その信頼性向上のためには構築時だけではなく運用時の取組みも重要である。システム構築時について多くの定量的管理の手法等がまとめられ事例収集の実績も多い。しかし、運用時については十分整理されておらず、運用時の信頼性向上に対する取組みの現状を把握し課題を明らかにする必要がある。
 この調査は、システム構築に関して検討され標準とされているプロセスおよびそれに対する定量的指標や測定技術が、システムの運用時にどのように使用されているか、10社程度のシステムインテグレータなどの運用実態をヒアリングしている。またITILのプロセスやシステム信頼性を向上させるために使われている標準的なKPI及び SLAなど、またプロセス支援、指標計測のための情報収集、障害検予知支援などのツール情報も収集している。 

特徴

この調査の概要は以下の通りである。

  • 現在のITシステム運用時の信頼性を考える上で重要なITを取り巻く環境やシステムの特徴
  • 運用プロセスとして標準的に参照されている ITIL及び ISO20000などに関する信頼性向上面からの評価
  • 運用時の定量的指標として実際に使われているか、提案されている指標の事例
  • 運用時のプロセスや管理を支援するツール及び 障害予知に関する研究事例
  • ヒアリングによって得られた運用時の信頼性にかかわる知見や問題点

対象読者は以下の通り。

  • データセンターサービス、クラウドサービスなどのITサービスをマネジメントし、ITサービスの運用における品質管理を検討・決定するマネージャやリーダ
  • データセンターサービス、クラウドサービスなどのITサービスを提供する組織において、組織や部門の運用プロセスの標準や品質に関する基本的な考え方を整備しその運用を支援するメンバ
  • 自社のIT運用をマネジメントし、ITサービスの運用における品質管理を検討・決定するマネージャやリーダ

公開元

https://www.ipa.go.jp/files/000045091.pdf

(2016年10月)

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