オフショア開発向けUML適用ガイドライン V3.0

要約

オフショアのシステム開発でも、要求/設計/構築/テストの開発方法論、プロセスやコストに関するプロジェクト管理手法、成果物の品質管理手法などが利用される。
このガイドラインは、「UML を用いたオフショアでのソフトウェア開発」に特化し、オフショアでUML を用いた開発に共通した課題に対する実践的な解決策をまとめたものである。
オフショア開発では、一般的な開発方法論、管理手法のガイドラインに加え、オフショア事業展開、オフショア先との取り決めのひな形などのガイドラインも必要である。このガイドラインは、上述のガイドラインが完備していることを前提に、モデリングを中心とした共通的な開発方法、開発手順、成果物を説明したものでる。

このガイドラインの構成は次の通りである。
  ①オフショア開発に携わる日本企業、中国企業のPM、PLに対する開発の課題・深刻度、解決策に関するアンケート調査結果(2006年実施)
  ②UMLモデリングの特徴と必要なスキルレベル
  ③UML の適用範囲と開発のノウハウに関する22個のポイント
  ④各工程におけるUMLモデリングの成果物サンプル
  ⑤このガイドラインを適用した事例(2件)

特徴

このガイドラインは、「システム開発」のうち、機器とソフトウェア全体を対象としたシステム・エンジニアリングではなく、UMLが対象とするソフトウェア・エンジニアリングに焦点をあてて検討している。
このガイドラインは、ソフトウェアの中でも、組み込み系ソフトウェア、パッケージソフトウェアを対象とするのではなく、顧客ニーズに基づいた個別業務アプリケーション・ソフトウェア開発に焦点をあて、開発サイクルの各工程で課題や解決策のヒントを提供するものである。
このガイドラインでは、要件定義や外部、内部設計の各工程でUML により仕様記述を行う部分が対象であり、、モデリングの範囲としては「仕様モデリング」と「実装モデリング」が対象となる。
このガイドラインでは、「オフショア」作業は外部設計(アーキテクチャ設計)完了後、内部設計(詳細設計)から実装を担当することを想定し、以下の観点で取りまとめられている。

開発者の観点:
  - オフショアのメンバに渡す仕様は、UML を用いて何をどう作成するか
  - オフショア開発特有に気をつけるべき点は何か
品質検査の観点:
  - オフショア開発用に、どのような点に気をつけて検査するか
  - オフショア開発用には何が品質基準として用意されるべきか

公開元

http://www.umtp-japan.org/modules/d3downloads/index.php?page=visit&cid=4&lid=65

(2014年9月)

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