情報システムの設備ガイド(JEITA ITR-1001D)

要約

 本ガイドラインは、「情報システムの設備環境基準(JEITA IT-1002)」に示された情報システムの環境基準を満たすための具体的な対策事例を解説したものである。コンピュータなど情報システムの設備および設置環境の具体的な基準を示したもので、情報システムを設置する建物及び室内の環境だけでなく、電源室、空調室などの付帯設備の稼働環境について留意すべき点がまとめられている。2011年の改定では、事業継続計画(BCP)に必要な項目を追加すると共に、最新の情報を取り入れた「災害や障害等」のリスク対応、設備の保守管理の目安、安定稼動、及び業務の継続を考える上で有効に活用できるように内容の見直しが行われた。

特徴

  • 本ガイドラインは各種法規・法令などに準拠することを前提に構成されている。既に設置されている設備に遡及して対応することは求められておらず、改修や新設の場合の参考資料として利用することが推奨されている。
  • 機器メーカーのノウハウを集約した設置環境を推奨している。
  • 推奨する対策が複数例示されており、そのうちどれかを選択すれば良い場合、いくつかを組み合わせて実施することが推奨される場合、全てを実施することが良い場合などが具体的にコメントとして記述されている。
  • 具体的な対策例の例示は、推奨する順に示されている。
  • 「情報システム等の情報設備(インフラ)に対する事業継続計画(BCP)の策定」「建物の環境及び構造・機能」「コンピュータ室・データ等保管室」「電源室」「空気調和設備」「サーバ室」の6部構成となっており、各々の設備環境における対策事例が示されている。
  • 想定される脅威として、地震、振動、火災、浸水・漏水、不法侵入、小動物・昆虫の侵入、熱溜まり、ノイズ、落雷、電界及び磁界、漏電、静電気、腐食性ガスによる汚染などがあげられており、各々の脅威に対する具体的な対策例と留意事項が示されている。

公開元

http://www.jeita.or.jp/cgi-bin/standard/list.cgi?cateid=8&subcateid=44

(2016年8月)

  •  

このページの先頭へ▲