「投資評価」は発注者が評価基準をもって効果を測定することですが、情報システム投資は他の投資と異なり、経営戦略の実現にどれだけ寄与しているのか、評価方法や効果尺度を明瞭に示すことができないままでした。
本節では、IT投資効果を定性的あるいは定量的に評価するのに参考となる資料を紹介します。
現状・背景
近年、組織経営における目標として「IT経営の確立による企業の競争力強化」が掲げられており、特にIT経営を確立するためには、IT投資に対するマネジメントが課題として指摘されている。IT投資に係るマネジメントプロセスの一つである「評価」は、従来経営者がIT投資を実施するか否かを判断するための「評価」に過ぎなかった。しかしながらIT投資の目的が多様化したことやステークホルダーへの説明責任が求められるようになったこと、IT統制の確立への対応が必要になったこと、などから、単なる独立した管理活動ではなく、包括的で継続的なマネジメントプロセスが求められるようになってきた。
対象ガイドライン
(2014年9月)