OASIS(Organization for the Advancement of Structured Information Standards Group)

日本語名称 構造化情報標準促進協会
発足 1993年
本部 アメリカ マサチューセッツ州バーリントン
概要 OASISは文書化標準であるSGMLの普及を目的とした「SGML Open」として結成されたが、SGMLを源の一つとするXMLの普及とともに構造化された情報についての標準全般を扱う「OASIS Open」となり、構造化情報の技術仕様の開発と普及、特にE-ビジネス、セキュリティー仕様などを中心課題としている。OASISは2004年に国連のUN/CEFACTと共同で電子ビジネスの構造化言語ebXMLを開発し、この言語はISOの「ISO15000」としてデジュール標準化されている。
目的(ミッション)と方針 OASISは非営利のコンソーシアムであり、基本ミッションはグローバルな情報社会のためのオープンな標準の開発、取りまとめと選択を行なうことであるとされている。そのため、以下の方針で標準化活動を行っている。
・OASISの技術テーマは会員が市場や自分のニーズを満足するために立ち上げることができる。
・OASISの組織は会員個人がベースであり、委員会や委員長は透明なプロセスで選出され、参加する組織の貢献度には影響されない。
・OASISはひとつの標準に統合することを強制せず、 中央集権的統制より複数のグループが創造性とコンセンサスを重視して議論する標準化プロセスを重視している。
・OASISは多様な分野の職業・産業(研究者や実務家、ベンダー、ユーザー、政府機関)、国籍・地域の会員が基盤であり、多様性を重視する。
参加会員 100カ国の600組織の約5000人の会員が参加。
規格対象 規格対象は以下の通り。
・E-ビジネス関連
・オープンドキュメント関連
・Webセキュリティー関連
規格の例 ・E-ビジネス関連: ebXML BP / ebXML CPPA / ebXML MSG / ebXML RIM / ebXML RSなど
・オープンドキュメント関連: OpenDocument / SAML / SDD / SOA-RM / SOAP-over-UDP / SPML / UBL / UDDI / WS-BPELなど
・Webセキュリティー関連: WS-SecurityPolicy / WS-Transaction / WS-Trustなど
組織構成 OASISの組織構成は、全体を取りまとめるOASIS BoardとTechnical Advisory Boardのもとに、以下の12分野における65テーマの技術委員会で構成されている。
・導入サービス分野、 コンピューティング管理分野、 文書中心分野、 電子商取引分野、 法律と政府分野
・地域化(ローカリゼーション分野、 セキュリティ分野、 SOA分野、 標準採用分野、 サプライチェーン分野
・Webサービス分野、 XML処理分野
日本の組織 日本におけるOASISの代表は2003年から(株)サンブリッジ ソリューションズの岡部惠造氏が活動している。OASISに参加している日本の会員は、富士通、日立製作所、NECなどに企業と産業技術研究所(AIST)などの研究機関で12社3団体となっている。
特徴 OASISの特徴は、公開性とされている。運営管理と標準化プロセスが公開され、策定標準は会員の投票で基準に達するとOASIS標準に承認され、そのプロセスは公開され,公開範囲に制限がない。OASISの公開性を活用するため、他の標準化団体、例えば公開鍵の「PKIフォーラム」、Webサービスの「UDDIコンソーシアム」などが、OASISでの標準化活動に移行している。

※参加国数は2013年8月時点のものである。
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