平成30年8月28日、JISA会議室で第5回先進技術部会が開催された。出席者11名。前回に引き続き「人材ポートフォリオ」について意見発表と議論が行われた。
- 問題提起
- スマート社会へと転換しており、データ保持/活用の有無が企業価値を決める時代になってきている。(Google, Apple, Facebook, Amazon, Microsoft, テンセント, アリババ7社の時価総額570兆円、日本の上場企業Top5で66兆円)。
- 昔は石油メジャーが名を連ねていたが、現在はデータが第2の石油とも言われている。
- 時代の流れから全産業が超スマート社会への対応が必要となる。
- 先端人材はベンチャーやプラットフォーマーに集まり、既存産業には新領域のパートナーがいない問題が起きてきている。
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現場は忙しく、さらに優秀な人ほど忙しいのであれば、新人教育という入り口から変えて行くのも一案(先端技術はピーク年齢が低く、若い人向きという説もある)。
- (スマート社会に行きたいが行けない)既存の業界をどうシフトさせるかが我々の役割。ベンチャーは先端しか見ない。
- 主な意見と議論
- 優秀な人材の傾向として、まず外資、次に楽天やメルカリなどだろう。新興ベンチャーが第1かというと少し違う。
- 技術者に対する正しい対価を払えば変わってくるのではないか。
- データサイエンティスト育成は難しい。分析するだけでなくコンサルまでできなければ(日本では)ビジネスに使えない。数字をいじっているだけでは世の中との連携が難しいのではないか。
- 日本で一番売れるのは「入門」レベルのセミナー。これは米国では無料で資料提供されている。海外ではモチベーションとハングリー精神があれば基礎は無料で学習できる。
- 技術者は英語の一時資料にアクセスし理解していく必要がある。
- 仕事が何につながっているかわからない場合、やりがいにつながり難い。社会で果たす役割を明確にするよう努力すべき。
- 若い人の教育は置いておいて、シニア層のエンジニアをどうするか。学校教育に振り向けられないか。
- 学校のプログラミング以前に、学生はまずコミュニケーション力が先という議論もある。
- 大学と協力してマスを増やしていくというのは、大変だが業界活動としてやらなければいけない話だ。
- 技術者の育成、スキル修得にあたっては次の点についての適切な施策が大事。
「機会の提供」「適性をみる」「モチベーションの維持、向上」「回していく仕組み」
(山本)