第2回 先進技術実践委員会

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 平成30年7月4日(水)、JISA会議室で、先進技術実践委員会(委員長:岩本敏男(株)NTTデータ相談役)が開催された。参加者は16名。

 はじめに岩本委員長より、「6月のJISA総会から植木前委員長より本委員会を引き継いだ。ここ数年で海外のITベンダー会社や海外のお客様も含めて、デジタルトランスフォーメーションについて議論をさせていただいている。これは、すべてのインダストリーの共通テーマとなっており、JISAとしてもどうビジネスに直結するか議論をしていただき、実りあるものにしたい。」と挨拶があった。

 次に各部会活動状況について報告があった。
 情報技術マップ部会・山口部会長(みずほ情報総研(株))からは、要素技術の成熟度把握を目的として情報技術マップ調査を実施していると説明があった。調査では、年度のトレンドに合わせてその時に旬となる技術についても調査をしている。
 情報セキュリティ部会は、事務局より6月26日から28日にかけて実施された「韓国サイバーセキュリティ事情視察調査」について、訪問先である韓国インターネット振興院(KISA)、韓国情報産業連合会(FKII)等の政府・業界団体から平昌オリンピックでのセキュリティ事例も踏まえて意見交換が行われたと報告があった。視察内容については、会報等でJISA会員企業にお知らせをする予定。
 先進技術部会・端山部会長((株)NTTデータ)からは主な論点として(1)従来と異なる企画、営業対応(2)SoE化への対応(3)人材ポートフォリオ等について議論をしている最中であるとの報告があった。自らゴールを設定するのが難しいことがベンダーサイドの弱みになっているが、それをどう克服するかがポイントの1つである等の説明があった。
 要求工学実践部会(青山部会長・南山大学)では、デジタルトランスフォーメーションが(DX)が本格化している現状を踏まえ、実践の場で得られた経験や技術を整理し、体系化を進めていると報告があった。現時点の知見をまとめた報告書「デジタルトランスフォーメーション(DX)の現状と動向」をJISA WEBで公開する。また、ソフトウェア工学実践シンポジウムの企画内容についても報告があった。

 続いて、デジタル化の取組に関する調査について、日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)菊川専務理事から説明があった。本調査は昨年度に続き2年目の調査となるが、今年度の調査ではデジタル化対応を具体的に実行している企業がより鮮明となっているとの報告があった。
 その後、各委員よりデジタル化の取組に関する内容について意見交換が行われた。組織体制については、エンドユーザー部門と情報システム部門の連携が重要であること等について議論された。また、予算についてはCIOがリーダーシップをとり、情報システム部門だけでなく全社単位で考えることが重要であるとの意見があった。

 後に、9月25日に先進技術実践委員会における検討状況を広く情報共有するためのセミナーを企画中であることが報告され、閉会した。

(山本)

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