第5回 先進技術部会

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 3月22日(木)、JISA会議室で、先進技術部会(部会長:端山毅(株)NTTデータ)が開催された。参加者は12名。今年度活動の総括と30年度活動の課題について議論した。
 まず、事務局より部会で発表された事例と関連情報について報告した。
 次に、端山部会長より今年度の中間報告案について説明、全員で討議した。

  • AI/IoTなどは広範な領域で、多様な応用の可能性がある。
  • 利用可能なプラットフォーム、ツールなどが多数提供されている。
  • 大量のデータが存在し、さらならデータ収集も容易になっており、それらの利用に関する期待が大きく膨らんでいる。
  • 一方で取り扱う問題も多様化しているため、適切な解決のために知識・経験が必要。
  • PoCは容易になっているが、収益を上げるのは難しい。
  • これらの技術に対応するにあたっての障壁は、これまで情報サービス企業が直面してきたパラダイムシフトの中で概ね経験してきているものと本質的に同じであるとともに、(条件が)異なっている点もある。
    • これまでの経験と同様の課題として、「技術者の採用や育成」「案件獲得と経験の蓄積」「場当たり的な対応」「既存事業の縮小」「新技術に適応できない人材」等
    • 異なる要因としては「無料または安価に利用できる手段の存在」「技術変化のスピード」「技術者の流動性の高まり」「社会の期待の大きさ、全産業的な変化」等

 続いて残された課題に関する討議が行われた。以下は概要である。

  • 人材ポートフォリオ関連
    • AIは利用技術、クラウドも利用技術。使った経験値が重要。採用をして育てていく以外に方法はない。若い人は場を与えれば適応力はある。
    • 自社の中に、先進技術人材育成のために必要な、新たな技術を習得(蓄積した技術を発揮しキャリアアップ)できるプロジェクトがない。あったとしても単発であり、体系的に育てることが難しい。(継続的な受注が困難)
  • 技術変化と特徴
    • AI/ IoTなど先進技術は単体では機能しない。組み合わせ方で新技術に見える。
    • 適用できるカテゴリが増え、モジュールやプロトタイプの活用など開発方法が変わってきている。障壁がさがっておりコスト的にも安い。
    • 組み合わせずにオリジナルで開発するには時間とコストがかかりすぎる。
  • サービス(ビジネス)との関係
    • 現場では、AI等先進技術でなくクラウドと既存技術で実現可能なことが多い。
    • どの領域でどのようにすれば収益があがるかを調べ、PoCとの差違を明確にしていく必要がある。

(山本)

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