2月17日、平成27年度 第5回 デジタルビジネス人材委員会(委員長:重木 昭信 日本電子計算(株) 顧問)がJISA会議室において開催された。会議は、委員12名の参加を得て行われた。当日は、デジタルビジネス構築のプロセスや、そのための人材育成について討議をおこなった。主だった論点は以下の通り。
【デジタルビジネス転換の手法】
デジタルビジネスへの転換は初めから道筋が決まっているわけではないので、アイディアをいち早く具体化(プロトタイプ化)して、世の中の反応を確かめながら、ブラッシュアップしていく必要がある。
【デジタルビジネスの価値発見フェーズ】
アイディアは現状を直視して疑問を持つところから出発する必要があるので、世の中の現状をフィールドで観察する必要がある。
【アイディアを実現する価値実現フェーズ】
問題意識を持つ人、つまりアイディアを持ちうる人と、それを実現する技術を有する人の出会いが必要となる。
【デジタルビジネス転換への人材育成の考え方】
SIerは価値実現フェーズを担当してきたので、人材もそうした分野の専門家が多い。デジタルビジネス転換のためには、「価値発見」フェーズの人材を育成する必要があるが、従来の「価値実現」フェーズの延長線上ではそうした人材は育てられない。
【人材訓練】
アジャイルなどの訓練は、既存の研修コースなども多いが、それだけでイノベーションが進まないのは、アイディアを持つ人との出会いと、共感力がないためではないか。
【実現機会の提供】
アイディアとの出会いがあったとしても、現状の事業会社内での仕事が忙しいために、せっかくの能力を発揮できない場合も多いと思われる。
今後、本日の議論を取りまとめデジタルビジネスに取り組む人材像を明確にしていく。
(大原)