平成24年5月18日、市場委員会価格モデル部会(部会長:宮地秀明、(株)インテック相談役)がJISA会議室において7名の出席により開催された。
今回は、次の2つを議題として開催した。
1.JISA価格モデルの今後の取組の在り方の検討(続)~ JISA価格モデルを通じた工数管理によらない成果物中心の定量管理
2.平成23年度活動報告の骨子案の検討 ~ JISA価格モデルの将来展望(案)に関する検討
まず、前々回、前回に続き、JISA価格モデルの今後の取組の在り方について提案を受けた。今回は、プロトタイプを提供した(株)ジャステックの川越委員から、「JISA価格モデルを通じた工数管理によらない成果物中心の定量管理」と題して、契約、定量管理、ユーザへの進捗報告の観点から現行モデルを深化させるべきであるという提案があった。
提案の趣旨は、モデルの利用を増やす視点からの課題解決策を提示すべきとの考えから、現行モデルをもとに、より取引の実態に即して現場で実践できるものを取りまとめ、24年度以降で論点毎に議論して得られた結論をもとにモデルの深化を図ることとしている。
次に、当部会の平成23年度部会報告「JISA価格モデルの将来展望(案)」について検討を行った。
これは、今回の川越委員の提案を含め、過去2回の部会での提案をふまえて作成したものであり、当部会の本年度活動成果と位置づけられるものである。
検討の結果、ほぼ原案どおり了承された。ポイントは次のとおりである。
・現行の「JISA価格モデル」を進化させた「生産量ベース」の価格設定式(次世代モデル)の検討に着手する。
・前々回から今回まで提案があったとおり、現行モデルにおいてはまだ課題を相当残している。これらの課題については次世代モデルの検討の中で合わせて取り組んでいく。
・取引慣行の改革に向けたアクションプランを策定する。その概要は次のとおり。
【取引慣行の改革に向けたアクションプラン】
1.当部会に提案された内容をもとに所要の検討を行う。
・現行モデルを深化させる取組
・次世代モデルに発展させる取組
これらの検討にあたっては、仮設の取引の想定をおく。
2.次世代モデル開発のための活動(会員企業の社内での当部会活動への理解、 自社の方式との対応検討含む)⇒「JISA価格モデル導入及び活用のためのガイド」の作成(22年度成果の改訂版)
3.次世代モデル開発のためのユーザ企業との連携活動
・変動率のうち、一定の係数を定める必要があるものについては、ユーザ企業でシステム調達のベテラン経験者等を交えて検討を行う。
・「ユーザと合意するための合意要件リスト」をユーザと協議して作成し、これをもとに、「ベンダとユーザとの価格合意形成ガイド(仮称)」を取りまとめる。
4.次世代のJISA価格モデルを展開する「見積説明キャンペーン(仮称)」の実施
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(田中)