JISA会員各位
社会経済の複雑化により、既存産業をより深化させる一方で、新たな価値を生み出すための探索も同時に行う「両利きの経営」が重視されるようになりました。情報サービス産業においても、DXや生成AI利用をはじめとするビジネスや働き方の急変に伴い、「従来のシステム構築や運用保守業務の一層の高度化を図るための深化」と「受託・請負から提案型事業へ転換するための新たな課題の探索」の両方が求められています。そのため、深化と探索の起点となる、組織や業務に潜在する事実とその因果関係を捉え直す新たなスキルの獲得が必要です。
JISAでは、このような環境変化に対応するために、顧客や自社の業務の高度化および課題の探索を牽引する、両利きのエンジニアの育成を目的とし、「ITアスリート研修」を企画いたしました。
本研修では、人や社会の実態を捉える文化人類学の研究手法であり、デザイン思考の一手段でもある、エスノグラフィを応用し、各受講生の顧客や自社を捉え直した上で、事実の因果関係に基づく業務の深化や課題の探索に取り組みます。自ら行動し、考察し、提案するマインドと実践力の鍛錬を重視するコースです。
会員各位におかれましては、この貴重な機会を積極的にご活用いただきたく、皆様にご案内申し上げます。
1.コースの概要
本研修は「講義」と「自己学習」で構成されています。講義では、組織や業務の実態を把握する調査分析方法としてのエスノグラフィの解説、事例紹介、演習を行います。自主学習では、各受講生が自身の顧客先や自社内でエスノグラフィを実施し、見出した事実の因果関係を裏付けとし、デジタル技術の応用により業務の深化や課題の探索に関する提案書を作成します。
顧客や自社に対し自律的な行動や考察ができること、積極的な協働や共創ができることを達成目標とします。
また、両利きの経営を推進するISO56002(Innovation Management System)の概要と国際動向についても専門家が解説します。
本コースの修了時には、各受講者からその上司や経営者へ最終成果物である提案書が提示されます。上司や経営者による提案書の評価を契機に、高度化や新たな課題解決方法について意見交換の機会が広がることもねらいとしています。
2.習得できるスキル
・エスノグラフィを応用し顧客や自社の行動や認識を把握するスキル
・行動や認識から組織や業務の実態を捉え直し考察するスキル
・業務の高度化や探索について提案し、参加型設計をリードするスキル
3.募集対象
ITアスリートを目指すデジタル人材 (以下資料をご参照ください)
「
資料:ITアスリート育成研修 概要とカリキュラム」
4.前提条件
全日程講義室で参加可能であること
5.募集人数
30名程度(
JISA会員企業(法人会員)に限る 1社複数名可)
※申し込み多数の場合調整をお願いすることがあります)
6.参加費
無料
7.講師
メイン講師:平田 貞代 先生(芝浦工業大学・東北大学)
ISO56002に関する講師:(一社) Japan Innovation Network (国際標準化機構日本代表)を予定
チューター:NTCプロジェクトメンター
8.プログラム
第1週 講義:1/9 (火) 13:00-17:30 自己学習:7時間程度
第2週 講義:1/25(木) 13:00-17:30 自己学習:3.5時間程度
第3週 講義:2/6(火) 13:00-17:30 自己学習:3.5時間程度
第4週 講義:なし 自己学習:8時間程度
第5週 講義:2/28(水) 13:00-17:30
講義は
JISA会議室で開催します。講義日はJISA会議室にお集まりください。
9.申し込み
以下よりお申込みください。
【定員に達したため受付終了しました】
10.その他
(1)権利の帰属
本研修プログラムにおいて開発されたアイディアやプログラム等の知的財産権については原則として研修参加者各個人に帰属するものとします。
(2)本研修後について
本研修は、JISA版NTCプロジェクトビジネススキル研修の導入コースとなります。本研修を受講することで、JISA版NTCプロジェクトに必要となる知識の習得ができます。
以上