第2回 政策提言委員会

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第2回政策提言委員会(委員長:桑野徹(株)TIS取締役会長)が10月9日、JISA会議室で開催された。参加者は27名。概要は次の通り。

・白書と調査計画
 情報サービス産業白書は2026年7月刊行予定。テーマは「AI時代における情報サービス産業の人材問題」。アンケート調査は会員企業、ユーザー企業、IT技術者個人の三者対象で、11月初旬から調査開始予定。調査内容は人材の質・量、AIの影響、将来の人材像など。

・価値創造型事業モデル検討部会の進捗
 9月8日にキックオフし、9月25日に第2回を開催、10月21日に続く会合を予定。AI時代における価値の定義や事業モデルの変化を深掘り中。価値は最終的に金銭換算可能なものとし、製品・サービス・体験価値など多様な形態が検討されている。

・ビジネス委員会価値基準調査部会の報告
 中堅中小企業視点で価値基準の変化を議論。生成AIの短期・中長期的価値や、ユーザー目線での価値認識の違いに注目している。企業規模やAI活用度合いで意識差が大きく、セグメント別分析の必要性が指摘された。

 白書調査における質疑やフリーディスカッションでは、人材流動とAI時代の課題にを中心に討議が行われ、情報サービス産業とユーザー企業間の人材流動を把握し、AI時代に求められるスキルセットの変化を調査することが重要との意見があった。人材育成や価値創造の視点から議論では、ヒューマンインザループの重要性やAI進化に伴うエンジニアの役割変化について多様な意見が交わされた。また、価値創造のもととなる知財の取り扱いについては、成果物の著作権共有や共同財産化の可能性が議論された。今後の方向性と課題としては、AIの急速な進化に対応しつつ、価値創造と生産性向上を両立させるビジネスモデルの模索や、ユーザー企業との協業モデルに注目すこととした。

 委員長からは、長年議論されてきた「人月商売からの脱却」と「価値提供型ビジネス」への転換を、生成AIやサブプラットフォーム活用を契機に実現したいとの意向が示され、引き続き議論を深めていくこととした。

(山本)

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