平成30年10月2日、第4回 環境部会(部会長:藤井 裕久、(株)野村総合研究所)がJISA会議室において委員9名、オブザーバとして日本データセンタ協会より1名の計10名の出席により開催された。当日は、低炭素社会実行計画フォロアップ調査の集計結果報告についての意見交換をおこなった。
JISA低炭素社会実行計画では、以下の通り目標設定をしている。
■オフィス部門
エネルギー原単位を、2020年度において基準年(2006年度)から2%削減する。
(エネルギー原単位)=(電力消費量)/(床面積)
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■データセンタ部門
エネルギー原単位を、2020年度において基準年(2006年度)から5.5%削減する。
(エネルギー原単位)=(センター全体の消費電力合計)/
(センター全体のIT機器の消費電力合計) |
本年度の結果は以下の通り。
オフィス部門 |
基準年度
(2006年度) |
2014年度
実績 |
2015年度
実績 |
2016年度
実績 |
2017年度
実績 |
2020年度
目標
|
生産活動量
[床面積km2] |
1.01 |
1.71 |
1.61 |
1.39 |
1.36 |
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電力消費量
[億kWh] |
2.4 |
3.0 |
2.5 |
2.2 |
2.1 |
|
エネルギー原単位
[万kl/km2] |
5.855 |
4.280 |
3.848 |
3.936 |
3.810 |
5.740 |
データセンタ部門 |
基準年度
(2006年度) |
2014年度
実績 |
2015年度
実績 |
2016年度
実績 |
2017年度
実績 |
2020年度
目標
|
生産活動量
[万kl] |
10.3 |
14.4 |
13.5 |
13.1 |
11.5 |
|
電力消費量
[億kWh] |
8.6 |
27.2 |
25.5 |
24.7 |
21.7 |
|
エネルギー原単位
[万kl/万kl] |
2.03 |
1.89 |
1.90 |
1.89 |
1.88 |
1.922 |
【オフィス部門】
ここ数年、オフィスの原単位は改善傾向にあったが本年度は昨年度とほぼ同じ値となった。これは、業界あげて生産性向上による労働時間短縮に向けた取り組みを実施しており、また、シンクライアント端末の利用などオフィスにおけるIT機器の消費電力量低減にむけた取り組みが定着してきた結果と評価している。
なお、実施可能な省エネの取組はひと段落している状況にあると思われる。そこで、本年度並みの原単位を目標として引き続き低炭素化に取り組んでいきたい。
【データセンタ部門】
本年度は、昨年度と比べ原単位の値がほぼ同じ値となった。近年、データセンタの新設・稼働開始が続いているが、老朽化したデータセンタから新設センタへの移設は簡単ではなく、電力効率の悪い老朽化したデータセンタを、いかに新設データセンタに移設するかが業界における課題の一つになっている。この傾向は数年続くと見通しであり、原単位は現状維持を目標に活動を進める。
(大原)