働きながらMBAを取得

子供の頃、サッカーとファミコンゲームが好きでした。Windowsやドラゴンクエストの話題が中学の卒業アルバムに載るような時代でした。コンピュータは時事ニュースに取り上げられる仕事なのだと感じていました。コンピュータ関係の仕事への近道と考え、情報系の専門学校に進みました。入学祝いにパソコンを買ってもらい、やっと自分のパソコンを手に入れて嬉しかったですね。好きなことが学べる専門学生時代はとても楽しく充実した毎日でした。

希望どおりITの仕事に就いて年数を重ねると、製品企画で収支計画を出すように言われることも多く、10年くらい過ぎた頃、数字で計画を立てることについて深く学びたいという気持ちが強くなってきました。そこで一念発起して、経営学の大学院に通うことに。平日は仕事をしながら土日に通学し、MBAを取得しました。エンジニアとしては遠回りをしてしまったような気もしますが、経営の知識を得て、視野も広がり、２年間一生懸命勉強したことは大きな自信になりました。

転職の決め手は新しいことに挑戦できること

モノづくりができそうなところに魅力を感じて、新規事業担当として３年前に当社に入社しました。該当する部署がなく、当初は総務部、そして現在は営業部に籍を置いていますが、実際には新たに事業を立ち上げて、それを営業するところまで担当しています。

新規事業として、それまでのフルスクラッチ開発の請負契約に代えて、自社・他社パッケージ商品を当社のエンジニアが顧客に合わせてカスタマイズして提供する、というビジネスモデルを作りました。

ITの力で中小企業を応援したい

現在はDX応援事業を担当し、中小企業庁の支援策を広げることに取り組んでいます。これは全国の中小企業や小規模事業者の様々な経営課題を解決することを目的とした政策です。IT専門家を「中小企業デジタル化応援隊」として選定し、デジタル化・IT活用をサポートする事業で、当社は推進パートナーとして中小企業とIT専門家をつなぐ役割を担っています。

中小企業やIT専門家にこの活動を広めて支援をする本事業は、当社にとっては初めての事業分野です。マーケティングやプロモーションの知識が必要とされますので、担当は日々勉強しています。中小企業のデジタル化にあたって課題を分析し、IT導入を支援するコンサルタント業務も拡大できないか期待するところです。

慣れないことの連続で大変ではありますが、コロナ禍で大きなダメージを受けている中小企業のお役に立てている、という実感があります。具体的には、外出自粛中でも、デジタルツールを導入してテレワークを行うことで業務を継続させた、対面販売ができなくなった店舗がネット販売によって販路を拡大させたなどの事例が出てきています。

「ITを使うと楽しいし、儲かる」と伝えたい

この支援策の最大の課題は認知度が低いことです。実施期間も長くないので、何とかこの情報を届けたくてWebサイトやロゴを作ったり、チラシを配ったり、セミナーを実施したり、とPRに力を入れています。

DX（デジタルトランスフォーメーション）は様々な捉え方がありますが、ものすごく簡単に分かりやすくいうと「ITを使うと楽しいし、儲かるよ」ということだと思います。この中小企業デジタル化応援隊事業でも感じることですが、「IT」と聞くと、難しそう、面倒くさそう、すごくお金がかかりそう、と身構えてしまう方が多いのです。そんな方々に「ITを使うことでハッピーになれるよ」と伝えて、ITの力で、その会社が抱えている問題の解決につなげたい。そのためにも1社でも多くの中小企業の方に、この支援策を利用していただきたいと思っています。

中小企業デジタル化応援隊事業は2021年2月で終了してしまいますが、その後も引き続きテレワーク、DX、AIなどITの知見で中小企業を支援するような仕事をしていきたいと思います。そのために、支援メニューとなる商品を開発し、プラットフォームを作りたいです。

IT業界で20年。この仕事は本当に面白い。

これまで会社は何度か変わりましたが、ずっとITの仕事をしてきました。思わぬ経験が意外な場面で役立ったこともあり、振り返れば様々な経験を積み重ねてきてよかったと思っています。

20年ほどIT業界に身を置いてきて思うのは、本当にこの業界は面白い、ということ。世の中を見回しても、ITの力で動いているものばかりです。ITで何でもできるし、誰もやったことがないことを考えるのはすごくワクワクします。そして、もし新しい事業を思いついたら、ITで大きな費用をかけずにやってみることもできる。様々なことに挑戦しやすい、アントレプレナーになれる業界なんです。

私の夢は、そんな無限の可能性を秘めた業界において、いつか世界を席巻する日本発のソフトウェアの開発に携わることです。　

この会社についてもっと知る外部サイトに移動します

#DX#情報系出身

この記事をシェアする

この記事はいかがでしたか？