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    グラフィックファシリテーターを目指す

常に最新の技術に触れる刺激的な毎日の中、
グラフィックファシリテーターを目指す

常に最新の技術に触れる刺激的な毎日の中、<br />グラフィックファシリテーターを目指す

【師事する山田夏子氏のグラフィックの前で(作画(出所):(株)しごと総合研究所 山田夏子)】

グラフィックレコーディング&グラフィックファシリテーション②

Profile

    麻野さん

  • 東芝デジタルソリューションズ(株)
    デジタル人材開発・技術管理部
  • 商学部 会計学科卒
  • 2009年入社

対話を可視化することで、場の活性化や相互理解を促す技術、グラフィックファシリテーション。
この技術を習得中の麻野さんに、その魅力や勉強方法、今の仕事などについてお聞きしました。

社会を支える最先端技術に触れ、その情報を届ける

大学では、経済社会において重要な役割を担う公認会計士に憧れ、会計学を中心に経済学、経営学などを学びました。卒業後の進路を決断するタイミングで、自分が社会で何をしたいか、どう働きたいかを考え、「社会を支える」「人々の生活になくてはならないもの」の一部として活躍できたら、と思うようになりました。文系学部だったこともあり、ITに詳しいわけではありませんでしたが、パソコンや携帯電話はすでに授業や生活に浸透して身近な存在になっていたことが後押しし、ITの力で日本だけでなく、世界ともつながっていけるような仕事に挑戦することにとても興味が湧きました。中でも社名に「ソリューション」と入っている当社は、社会や会社が抱える課題をお客さまと一緒に解決し、社会を豊かにしていこうとしているところが、私の志向に合いました。

入社後は営業職として、お客さまのシステムを下支えするサーバーやストレージ、ソフトウェアなどを扱う業務を担当しました。
2年ほど前から、現職のデジタル人材開発・技術管理部に配属され、当社の技術情報を外部に発信する技術広報の仕事に携わっています。例えば、最近ニュースにもなり話題となっている「量子技術」。今後のデジタル化社会を支えていく、高度な技術として注目されてはいますが、「量子技術って何?」と聞かれると、恥ずかしながら、私たちも即座に説明することが難しいです。このような最先端技術について、一人でも多くの方に理解していただけるように読みやすい形にまとめ、ウェブサイトで情報発信しています。

この仕事をしていると、変化の激しいIT業界について高い頻度で最新の動向に触れることができ、常に良い学びの機会と巡り合えます。理解することが難しい場面も多々ありますが、普段簡単にはお会いできないような有識者のお話を聞くことができるので、とても刺激的です。

技術広報の他にも、学生時代に勉強した会計の知識を役立て、業績管理に関わる仕事や、ワークショップデザイナー育成プログラム(*)という講座を修了してからは、社内外のワークショップ運営にも携わっています。ワークショップでは、学んだ手法や考え方ももちろんですが、発想を誘発したり、問題を抽出したりするアイデア創発ツールの一つIdea Wall Map®を始めとした「ツール」も活用して取り組んでいます。私が携わっているお仕事それぞれは、一見すると関わりがないように見えますが、知識や経験が相互に生かせる場面もあるので、3つとも、とてもやりがいを感じています。

(*)ワークショップデザイナー育成プログラムについての麻野さんの対談記事はこちら

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【ワークショップで使用する「Idea Wall Map®」】

対話を活性化するグラフィックファシリテーターへの挑戦

現在、自身のスキルアップとして習得に力を入れているものが、グラフィックファシリテーションです。これは、会議中、参加者によって発せられた内容を、グラフィックを使いながらリアルタイムで「見える化」していくことで、場を活性化させ、議論を深め、共感や相互理解を促す技術です。発言の背景まで汲み取って、参加者の感情やテンションが目に見えるようになることが大きなポイント。文字だけの議事録と違い、絵や色で表現することで、後から読み返しても、発言者がどんな気持ちで、どんなトーンでこの意見を述べたのかが分かります。

私がグラフィックファシリテーションを学び始めたのは数年前。第一人者の山田夏子先生を迎えた社内の講座に参加したことがきっかけです。私は、とりわけ絵が得意というわけでもなく、子どもたちに「これ描いて」とせがまれると困っていたくらいです。
講座への参加を通し、大切なのは絵の技量よりも、その場に参加した人全員の話を丁寧に拾い、その場に集った人びとが合意形成できるようにサポートする技術であることを学び、感激したことを覚えています。会議では声が大きい人の意見による「都合のいい結果」が導かれがちですが、この技術でなかなか発言できない人やマイノリティの考えも引き出し、場を引っ張っていけたらと思います。

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【麻野さんのグラフィック】

まだまだ、参加者の感情や背景までをしっかり汲み取って描くことまではできていないので、勉強や練習を重ねている最中です。
正直、「『話の内容を背景まで汲み取って、リアルタイムで絵にする』ってレベル高すぎやしないか!」と、受講直後は困り果てていましたが、練習の場として、同じように講座を受講した同僚が有志で立ち上げたグループに誘ってくれました。所属部門も職種も異なるメンバーで構成されていますが、グラフィックファシリテーションという枠にとどまらず、業務に関して相談し合ったり、考えていることを共有し合ったり、プライベートでも交流を持ったりできる良い仲間となりました。
現在は社内の小規模なミーティングにグラフィックファシリテーターとして参加しています。参加者から、「絵を見ながらだと喋りやすかった」とか、「頭が整理された」といった感想をもらえると、とても励みになります。今後は仕事で生かす場面を増やしていけるよう、グラフィックファシリテーションがどういうものか、どんな効果があるのかを社内の人に知ってもらえる活動もしていきたいです。グラフィックファシリテーションは、対話を活性化するのにとても有効な技術です。参加者が発言しやすい場作りをサポートできるように、この技術をもっと磨きたいと思っています。

視野を広げ、恐れずにいろいろなことに挑戦していきたい

私には子どもが二人いますが、「育児も仕事も」となると、やはり思うようにいかないこともあります。復職後の生活を想像した当時、最初から「一人で完璧な両立」を目指すことはせず、肩の力を抜いていこうと腹を決めました。手作りの食事にこだわらない、夫も当事者として巻き込む、遠慮せず両親や第三者に最大限頼る。「とにかく無理せずできることをする」というスタンスです。

初めて産休を取る時は、「戻ってこられるか」といった不安もありましたが、幸いにも、当社はきちんと産休・育休の制度が整えられていましたし、近年は男性社員も育休を取りやすい風土が形成されてきていることが不安を和らげてくれました。また、理解のある上司や同僚たちに巡り合えたことで、今はのびのび仕事ができる環境にいます。出産前、子どもたちが幼かった復職時、子どもたちが成長した今、そしてこの先、それぞれのライフステージで挑戦できること、したいことは変化していきます。今の職場は、その変化を受け止め、そのステージで「何がやりたいか」「何を期待しているか」をきちんと共有できる職場だと思います。やる気があれば挑戦でき、一人ではできないことは周りの社員が協力してくれたり、やり方を一緒に考えたりしてくれるので、本当に救われました。

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最近、子どもたちと一緒に踊れたらいいな、と気軽に習い始めたヒップホップダンスがとても楽しいんです! 絵と同じで、上手下手ではなく、自分を表現できることに充実感があります。週に一度、1時間のレッスンのために1週間の仕事を頑張っているくらいです(笑)。

今は、年齢に関係なくいろんなことにチャレンジできる時代。気軽に挑戦して、合わなければまた違うことに取り組めるし、合ったものが見つかればとことんそこに注力していくことができる。失敗してもいいから、これからもいろんなことにチャレンジしてみたいと思っています。

高度な技術と現場の架け橋になりたい

今後は、商品や技術を生み出す過程をサポートできるような仕事もしてみたいです。
デジタル化の勢いが加速する現代社会、高度な技術や新しい商品を生み出していかなければならないですが、いくら高度な技術を開発したとしても、実際に使う人が理解していなければ生かすことができませんし、ビジネスとして成り立ちません。そうこうしているうちに次の新しい技術に上書きされ、忘れ去られてしまってはもったいない。
だから、高度な技術や商品と使う人との架け橋となり、両者のギャップを埋めるような仕事がしたいです。そして、せっかく生み出された素晴らしい技術を、きちんと社会に届けられるようにサポートしたいと考えています。

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人・企業・社会の価値が循環する未来を共創する Creative Circuit™ にて撮影】

#キャリア#スキル

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