F3f 7月22日 13:30〜14:25 会議室F
テクニカルセッション
photo01 青山 幹雄
南山大学

情報理工学部ソフトウェア工学科

教授
要求工学の動向と要求工学知識体系(REBOK)の取組み
−ユーザとベンダーの架け橋となる要求工学の実践−
プロフィール
1980年岡山大学大学院工学研究科修士課程修了.同年富士通(株)入社.
大規模分散処理通信ソフトウェアシステムの開発と開発技術の開発と適用に従事.
この間,1986〜88年米国イリノイ大学客員研究員. 1995年4月〜2001年3月新潟工科大学情報電子工学科教授.2001年4月〜2009年3月南山大学数理情報学部情報通信学科教授.2009年4月同大学情報理工学部ソフトウェア工学科教授
講演概要

要求工学知識体系(REBOK[リーボック]: Requirements Engineering Body Of Knowledge)は,現場において要求工学を理解し,活用する手引きとなるように,要求工学の知識を実践の視点から整理し,体系化したものである.REBOKは,要求工学を適用する専門家のみならず,エンドユーザ,経営者を含めて情報システムにかかわるすべての人が要求工学を共通に理解できる基盤となることを目標としている.そのため,REBOKは,ソフトウェア工学知識体系(SWEBOK),ビジネスアナリシス知識体系(BABOK)などを包括する知識体系となっている.

ここでは,まず,要求工学に関連する知識REBOKの分析に基づく, REBOKの位置づけ,知識の考え方を紹介する.次に,REBOKの内容を紹介する.あわせて,関連知識体系との比較に基づくREBOKの評価を示す.最後に,今後のロードマップを紹介する.

F3f 7月22日 13:30〜14:25 会議室F





F4f 7月22日 14:35〜15:30 会議室F
テクニカルセッション
photo01 松本 健一
奈良先端科学技術大学院大学

情報科学研究科

教授
photo01 松村 知子
奈良先端科学技術大学院大学

情報科学研究科

STAGEプロジェクト研究員
ユーザ・ベンダ間での情報共有技術「ソフトウェアタグ」の実用化に向けて
〜利用シナリオと事例解説〜
松本 健一
プロフィール
昭60大阪大学基礎工学部情報工学科卒業.
平元同大学大学院博士課程中退.
同年同大学基礎工学部情報工学科助手.
平5奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科助教授.
平13同大学情報科学研究科教授.工学博士. エンピリカルソフトウェアエンジニアリング,ソフトウェアメトリクス,ソフトウェアプロセス等の研究に従事.

松村 知子
プロフィール
平成元より主に組込みシステム開発に従事.
平成12奈良先端大・情報科学・博士前期課入学.
平16同大博士後期課程了.
同年より同大産学官連携研究員.工学博士.ソフトウェアのフォールト検出技術, ソフトウェア開発プロジェクト管理,エンピリカルソフトウェア工学の研究に従事.
講演概要

文部科学省StagEプロジェクトでは、「ユーザ・ベンダ間での情報共有」を実現する一つの具体的なアプローチとして、ソフトウェア開発が適正な手順で行われたかどうかを表す実証データを「ソフトウェアタグ」としてソフトウェア製品に添付する枠組みを提案している。

本講演では、まず、プロジェクトのこれまでの成果として、ソフトウェアタグの国際規格化、タグ活用支援ツール、ユーザ・ベンダ間での法的紛争の解決や防止に向けたモデル契約書、などについて紹介する。次に、ユーザ・ベンダ間で発生するソフトウェア開発上の問題の防止やリスク管理を支援する「タグ利用シナリオ」とシナリオを用いた実プロジェクトでの「計測・分析事例」について解説する。

シナリオの解説においては、その記法のひとつとして現在最も注目しているビジネスプロセス・モデリング表記法(BPMN)との関連について触れる。また、事例解説では、品質重視の金融システム開発、仕様伝達が困難なオフショア開発、ベンダ任せのプロジェクトなど、様々なプロジェクトについて取り上げる。これらの事例から、すでに収集されているデータの分析やユーザへの開示によって、ユーザ・ベンダ間の協調的プロジェクト管理が可能であることを確認している。

F4f 7月22日 14:35〜15:30 会議室F





F5f 7月22日 15:50〜17:50 会議室F
情報サービス産業の動向とサービス化への動き
photo01 今居 和男
日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社

技術開発本部

次長
情報サービス産業における技術動向調査2009調査報告
〜浮き彫りになったソフトウェア開発実態の変化と今後の動向〜
講演概要

「情報サービス産業における技術動向調査」では、ソフトウェア開発プロジェクトにおける実態と課題を把握し、今後を予測する取り組みを行っている。

調査では「契約・調達」「開発プロセス」「TQC」「要求要件定義」といったテーマについて調査を行なった。また、本年度は特に「当産業の構造改革」と「オフショア開発」について重点的に調査を実施した。その結果、プロジェクト管理強化と業界構造改革への取り組みが進行中であることが判明した。

業界動向を俯瞰しながら、事業の構造改革に向けた技術施策のポイントや、オフショア開発における人員規模予測などについて報告する。

photo01 勝亦 隆泰
株式会社アスタリクス

プロダクト開発部

部長
SaaSビジネス起業の実際
〜当社の実例紹介とSaaS・ASP会計処理の論点整理を交えて〜
講演概要

クラウドコンピューティング時代が到来し、SaaSビジネスへの期待が高まっている。しかし、受託ソフトウェア開発企業にとって、SaaS市場は未知の世界である。

SaaSについては、これまで技術やサービスの観点からビジネスモデルの整理が進んでいる。しかし、その会計処理についてはASPの時代から明確な考え方が示されず、事業の採算性を測る尺度が各社各様という課題が生じていた。

そこで、JISAでは昨年度に「SaaS ・ASPの会計処理に関する論点整理」を取りまとめた。

このセッションでは、アスタリクス社のSaaSビジネスの立ち上げ実例を紹介すると共に、この論点整理の概要を紹介することにより、新たにSaaS市場への参入を目指す企業の参考に供することとしたい。

今居 和男
プロフィール
1977年東京大学大学院修士課程を修了後、株式会社日立製作所に入社。2003年までの26年間、同社のソフトウェア事業部で基幹システム向け大型OS、スーパコンピュータ向けOS、ストレージ管理ミドルウェアなど、基本ソフトウェアの開発に従事。2003年に日立ソフトウエアエンジニアリング株式会社へ移籍、2004年公共システム事業部次長、2006年から現職の技術開発本部次長。現職では、開発プロセスの標準化、日中をセキュアなネットワークで結ぶ統合開発環境の構築など、ソフト開発の生産性向上技術の開発・社内適用、一部技術の商品化などに従事。2007年からJISA技術委員会委員。

勝亦 隆泰
プロフィール
1997年4月 株式会社DTS入社。以降、モバイル事業立ち上げプロジェクト、電子政府関連プロジェクト等に従事。プロジェクト管理、品質管理等。
2006年より、株式会社DTS内の新規ビジネス立ち上げに参画し、2006年10月に株式会社DTSの子会社として株式会社アスタリクスを設立した事にあわせて、株式会社アスタリクスに出向。
F5f 7月22日 15:50〜17:50 会議室F





S3f-S4f 7月23日 13:20〜15:20 会議室F
テクニカルセッション
データに基づくソフトウェア開発管理へのアプローチ
photo01 小椋 隆
独立行政法人 情報処理推進機構/ソフトウェアエンジニアリングセンター

研究員

プロフィール
1990年 株式会社CSKシステムズ入社
ソフトウェア開発(産業系のSE、PL)に従事
2003年 全社共通部門のプロジェクト管理部にてプロセス改善、標準化、第3者レビュー、メトリクス等、品質保証活動に従事
2008年 SECにて非常勤研究員として、「ソフトウェア開発データ白書」の監修・執筆を担当し、定量データ活用の普及・展開に従事

photo01 小林 健児
独立行政法人 情報処理推進機構/ソフトウェアエンジニアリングセンター

研究員

プロフィール
1989年4月 大同生命保険相互会社(現、株式会社)入社
主に生命保険契約の契約管理システムの開発・保守に従事
2001年10月 システム部門の分社化に伴い、T&D情報システム株式会社に出向
2009年4月 独立行政法人情報処理推進機構に出向
機能要件の合意形成ガイド等作成に関与

photo01 三毛 功子
独立行政法人 情報処理推進機構/ソフトウェアエンジニアリングセンター

研究員

プロフィール
1982年04月 三菱電機株式会社入社
CAD,CAE,基幹システム等製作所のシステム設計・開発
本社のシステム支援部門にてシステム構築支援、アセスメント、プロセス改善等に従事
2006年03月 三菱電機株式会社退社
2006年10月 独立行政法人情報処理推進機構に勤務
データ白書2007,2008作成、定量的品質管理等に従事

photo01 森下 哲成
独立行政法人 情報処理推進機構/ソフトウェアエンジニアリングセンター

研究員

プロフィール
1988年 株式会社リクルート入社 社内システムの開発に従事
2004年 システムの共通部門にて、開発規定の導入、第三者レビュー、セキュリティ等の活動に従事
2006年 株式会社リクルート退社、独立
2007年 SECの非常勤研究員として「定量データに基づくプロジェクト診断支援ツール」を開発し、定量データ活用の普及・展開に従事
講演概要

「ソフトウェア開発データ白書」および関連するツールを活用する方法について説明します。後半は本セッション参加者の皆さんと4名のSEC研究員との間でのダイアローグを進めます。ダイアローグのトピックスは、当セッションのテーマに限定せず、ソフトウェア開発に関わるものであれば歓迎します。

−そもそもデータって何?データは絶対的なもの?
−自らのワークロードを増やすだけで効果は期待できるの?
−実績データだけ見ても、現行プロジェクトへのアクションに結び付かないのではないの?
−予測あるいは推定が重要で、それはどうしたらいい?
−データに基づくソフトウェア開発管理を進めるために、どのような留意事項があるか?
−特に、「測れない場合」への留意点は?

S3f-S4f 7月23日 13:20〜15:20 会議室F