SPES2004 ソフトウェア・プロセス・エンジニアリング・シンポジウム

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日程:平成16年7月1日(木)2日(金)
場所:日本科学未来館
後援:経済産業省(予定),独立行政法人情報処理推進機構
協賛:(社)情報処理学会,(財)日本規格協会,(財)日本科学技術連盟,(社)電子情報技術産業協会,(社)日本情報システム・ユーザー協会,ソフトウェア技術者協会,(社)日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会

【プログラムのご紹介】

1日目(7月1日(木))

みらいCANホール 10:3012:30

開 会    伏見 諭(SPIシンポジウム企画委員会委員長)
主催者挨拶 10:3010:35 (社)情報サービス産業協会 常任理事 富野 壽
基調講演1 10:3511:00 【我が国のソフトウェアエンジニアリング振興政策】
                 経済産業省商務情報政策局情報処理振興課
基調講演2 11:0012:30 【ソフトウェア企業の戦略
                 マイケル クスマノ(Sloan School of Management ,MIT)(通訳:山口康子)

【事例研究と技術発表】 13:30-15:40

みらいCANホール会場
CMMI入門と事例
司会:福地豊

イノベーションホール
改善の取り組み事例
司会:野中誠

会議室1
新たなチャレンジ
司会:井上俊明

会議室2
チュートリアル1
司会:菊本正紀

13:30-
14:10

チュートリアル「CMMIの概要」
込山俊博(日本電気)

「ISO9001:2000へのCMM/ CMMIの適用」
重本一郎(松下ソフトリサーチ)

「改善意識の生まれる場」
林 好一(SRA先端技術研究所)

チュートリアル「国際規格「ISO/IEC15504:Process Assessment」の状況」
岡崎靖子(日本IBM)

14:15-
14:55

「CMMに基づくプロセス改善事例」
山中裕敬(オムロンソフトウェア)

「アジャイルプロセス適用事例と導入の課題」
英 繁雄(日立システムアンドサービス)

「普通のプロジェクトへの適用を目指したアジャイルな開発手法の構築と適用効果」
藤井拓、鶴原谷雅幸、大津尚史(オージス総研ソフトウェア工学センター)

チュートリアル「ISO/IEC15288 :21世紀へ向けた「システムライフサイクルプロセス」規格」
村上憲稔(富士通)

15:00-
15:40

「NTTソフトウェアにおけるプロセス改善活動事例」
亀田康雄(NTTソフトウェア)

「ファンクションポイント法を用いた生産性指標の構築 見積プロセスの改善」
山岸美保子、本間周二(CSK)

「セキュリティプロセス定量尺度開発および支援ツールiSafe-MX」
閑野忠和(情報数理研究所)

チュートリアル「プロセス改善の進め方」
足立久美(デンソー)

【ワークショップ】 16:1017:40 

イノベーションホール

会議室1

会議室2

会議室3

16:10-
17:40

「要求分析から要求工学へ」
青山幹雄(南山大学)

「プロセス改善への取り組み」
小笠原秀人(東芝)

「プロジェクトマネジメントとヒューマンファクタ」
松尾谷徹(デバック工学研究所)

「実践!アジャイルプロセス改善」
前川直也(松下電器産業)、土屋秀光(松下ソフトリサーチ)、
平鍋健児(永和システムマネジメント)、
高森正延(日本コンピューター・システム)

【懇親会】 18:0020:00 (会場 日本科学未来館7Fレストラン「5Kプラネット」)


2日目(7月2日(金))

みらいCANホール 10:3012:30

開 会 (司会:南山大学教授 青山 幹雄)
講演1. 10:3011:30 ソフトウェア品質と経営責任
              東 基 衞(早稲田大学教授)
講演2. 11:3012:30 ユビキタス社会とソフトウェアエンジニアリング
              村松 充雄((株)NTTデータ取締役公共システム事業本部長)

【テクニカルセッション】 13:3015:40

みらいCANホール
事例と研究
司会:川口明夫

イノベーションホール
中国開発で成功するために
司会:平石輝彦

会議室1
事例と研究
司会:後藤卓史

会議室2
チュートリアル2
司会:長谷部武

13:30-
14:10

「CMMIレベル3の確立とISO9001:2000との共存およびプロセス改善」
井上隆弘(日立公共システムエンジニアリング)

「アジャイル開発のプラクティスを利用したアジア企業の育成」
三木崇行(ジャービル企画)
菊池才治(電橋(北京)軟件開発有限公司)

「CMMIを活用したプロセス標準の洗練と現場への定着化」
古藤研一(日立製作所)

チュートリアル「ソフトウェアの定量化に役立つファンクションポイント法入門」
初田賢司(JFPUG事務局長)

14:15
14:55

「独自の生産管理に基づく品質システムとCMMI連続表現の適用」
太田忠雄(ジャステック)

パネル「21世紀の中国ソフトウェア産業は日本のパートナーとなるか」
平石輝彦(松下電器産業)
市川建志(電通国際)
三木崇行(ジャービル企画)
高堰茂(NEUSOFTJAPAN)
菊池才治(電橋(北京)軟件開発有限公司)

「プロセス改善プログラム費用対効果分析の考え方」
堀田勝美、小川俶子(コンピータジャパン)

チュートリアル「アジャイルソフトウェア開発意義、実践、未来」
平鍋健児(永和システムマネジメント)

15:00-
15:40

「宇宙用高信頼性ソフトウエアのためのプロセス改善」
片平真史(宇宙航空研究開発機構)

「信頼度成長モデルによるソフトウェア信頼性の定量的把握」
古山恒夫(東海大学)

チュートリアル「ソフトウェアの測定と評価」
野中誠(東洋大学)

みらいCANホール 16:0018:00

【パネルディスカッション】 16:0018:00

テーマ「ソフトウェアプロセス改善と組織戦略」

コーディネーター 青山幹雄(南山大学教授)
パネリスト

富野壽(構造計画研究所会長)
有賀貞一(CSK取締役副会長)
菊島靖弘(東京海上システム開発取締役)
 

閉 会 伏見 諭(SPIシンポジウム企画委員会委員長)

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《プログラムと講演・講師紹介》

1日目(7月1日(木))

【基調講演】

【ソフトウェア企業の戦略】

 マイケル クスマノ(Michael Cusumano) :Sloan Management Review Distinguished ProfessorSloan School of Management, MIT(Massachusetts Institute of Technology) 
7月1日 11:00-12:30 みらいCANホール 

【講演概要】
本講演はソフトウェア企業の製品と経営戦略のあり方を示す.特に,景気の悪い・良いに関わらず成長できるソフトウェア企業の製品・経営戦略を提示する.ソフトウェア企業の戦略では,製品とサービスの差別化,市場の水平統合と垂直統合,企業顧客と一般の個人顧客,中心的市場とニッチ市場などの問題がある.特に,最近の議論の的は,ソフトウェア製品企業モデルとソフトウェアサービス企業モデルのどちらの戦略をとるべきかがある.従来の企業戦略は,ソフトウェア製品企業モデルであった.しかし,この企業モデルの成長は難しいことが明らかになってきた.さらに,景気の悪い時に,顧客が製品の買い控えをする問題もある.一方,ソフトウェア企業のサービス化の開港が顕著となっている.本講演では,この2つの企業モデルとその組み合わせ戦略のあり方について述べる.
【講師紹介】
専門は,ソフトウェアビジネスにおける戦略,製品開発,起業・ベンチャー.1976年にプリンストン大学(Princeton)を卒業,1984年にハーバート大学から博士(PhD)を取得.数年間日本に滞在して仕事をした経験を持つ.ソフトウェア企業の社外取締役の経験があり,AOL, AT&T, Cisco, 富士通, GE, 日立, IBM, Intel, Lucent, Motorola, NASA, NEC, Nokia, Texas Instruments, 東芝などの世界の主要企業50社のコンサルタントを務めてきた.ソフトウェア産業を洞察した多くの著書がある.主要著書は,「日本のソフトウェア戦略(Japan's Software Factories)」(1991年),「マイクロソフトシークレット」(1995年),Competing on Internet Tim; Lessom Netscape and its Battle with Microsoft(1998年),Platform Leadership: How Intel, Microsoft, and Cisco Drive Industry Innovation (2002年).本講演の元となる,The Software Business: What Every Manager, Programmer, and Entrepreneur Must Know, in Good Times and Badを2004年3月に上梓.

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【事例研究と技術発表】
【CMMI入門と事例】
チュートリアル「CMMIの概要」

込山 俊博:日本電気(株) 7月1日 13:3014:10 みらいCANホール 

【内容】
CMMIなどの成熟度モデルを用いて、モデルベースのプロセス改善活動を推進するためには、モデル自体とその活用方法の理解が不可欠である。
本講演では、CMMIに盛り込まれたプラクティスを効果的に実践するための前提知識として、モデルの成り立ちや構造を解説する。
また、CMMIを用いてプロセスの現状を評価し、主要な改善課題を抽出するための方法であるSCAMPIを紹介する。
【講師紹介】
日本電気株式会社 システム技術計画本部 SPIセンター コンサルティングマネージャー
1985年 慶応義塾大学理工学部数理科学科卒業
1995年 電気通信大学大学院情報システム学研究科修士課程修了
1985年 日本電気株式会社入社
 入社以来、ソフトウェアエンジニアリング関連の研究部門に所属し、ソフト
 ウェア製品及びプロセスの評価技術の研究開発に従事。2003年より現職。
 現在、プロセス改善の効果的な展開のための戦略立案、プロセス改善活動の
 推進、プロセス改善コンサルティングなどに従事している。
CMU/SEI認定CBAリードアセッサー、SCAMPIリードアプレイザー、CMMIインストラクター
(社)情報処理学会 情報規格調査会 SC7専門委員会委員、WG6小委員会幹事、WG10小委員会委員
(財)日本規格協会 INSTAC ソフトウェア製品の品質改善に関する標準化調査研究委員会委員、ソフトウェア製品の生産性向
上に関する標準化調査研究委員会委員
IEEE、情報処理学会、プロジェクトマネジメント学会各会員

「CMMに基づくプロセス改善事例」

山中 裕敬:オムロンソフトウェア(株) 7月1日 14:1514:55 みらいCANホール 

【内容】
 弊社では、ATMに代表される金融自動機への組み込みソフトウェアを開発している。1999年よりソフトウェアCMMに基づくプロセス改善活動に取り組み、2004年2月に成熟度レベル3達成を確認した。プロセスを定義し、標準化し、定着させるためには「プロセス改善推進体制」と「制度化の仕組み」が重要な役割を果たす。弊社での、SEPGを中心とした体制、プロセス検証の仕組み、教育や上級管理層の関与の実例を報告する。

さらに、定義されたプロセスを活用するためには支援ツールの存在が不可欠である。独自ツールの開発により、見積り、進捗確認、構成管理などの各プロセスにおける可視性を飛躍的に高めた。これらの機能を紹介する。

【講師紹介】
オムロンソフトウェア(株) FS事業部 品質管理グループ
山中 裕敬(やまなか ゆうけい)
1997年 立命館大学理工学部卒
1997年 オムロンソフトウェア(株)入社
 ATM(現金自動預払機)のミドルソフトウェア開発を担当
・ 電子ジャーナル化開発における開発リーダ
・ ICカードアプリのダウンロード機能(世界初)開発における開発管理
2002年 SEPGとしてプロセス改善活動に従事
・ プロセス改善計画の立案、および推進リーダ
・ 正式アセスメントに参加し、アセッサとして成熟度レベル3達成を確認

「NTTソフトウェアにおけるプロセス改善活動事例」

亀田 康雄:NTTソフトウェア(株) 7月1日 15:0015:40 みらいCANホール 

【内容】
ソフトウェア開発プロジェクトに要求されるコスト及び期間は年々厳しくなっている.
そのため,リスクを見落とし,手当てが遅れると,大きなトラブルになり,結果として,経営的に大きな影響を与えかねない.
このような状況では,全社横断的に問題(リスク)を早期に発見し手当てすることは,
経営的な面だけでなく,プロジェクト全体のサポートという面でも非常に重要で効果的である.
自社において,実際に,構造改革の一環として取り組み,
大きな成功を収めた「火の見櫓活動」の活動を,実際の経験を元に紹介する.
【講師紹介】
亀田 康雄:NTTソフトウェア(株) 
生産性革新センタープロセスマネージメント部門 担当課長
1987年 東北大学物理学科卒業.
1987年 NTTソフトウェア株式会社に入社.
主にオープン系システム開発に従事.
2003年に生産性革新センタープロセスマネージメント部門へ配属.
現在,火の見櫓活動,メトリックスプログラムに従事.

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改善の取り組み事例
「ISO9001:2000へのCMM/CMMIの適用」

重本 一郎:(株)松下ソフトリサーチ 7月1日 13:30-14:10 イノベーションホール 

【内容】
ソフトウェア開発におけるプロセス改善のためのモデルの一つとしてCMM/CMMIがある。日科技連ソフトウェア品質管理研究会では、研究の一つとして、「ISO9001に基づいて構築した品質マネジメントシステムとCMM/CMMIを融合させ、プロセスをより良いものに進化させる」ための研究を行なった。研究は、ISO9001の要求事項とCMM/CMMIのプラクティスとのマッピングを行ない、これに基づいて、品質マネジメントシステムにどのような手順を付加する必要があるのか、あるいは、どのような点に考慮する必要があるのかを明らかにすることによって、両者を融合させるための基盤を構築することを目標に実施した。本シンポジウムでは、2001年度から2003年度に亘る研究成果をまとめて報告する。
【講師紹介】
・1986年11月に株式会社松下ソフトリサーチ入社、
 半導体設計自動化システムに関連するシステム構築を担当
・2001年4月からソフトウェア品質保証及びプロセス改善を担当
・2002年4月からISO9001:2000認証取得活動を統括
・2003年4月からCMMモデルに基づいたプロセス改善活動を支援
・情報処理学会会員、品質マネジメントシステム審査員補

「アジャイルプロセス適用事例と導入の課題」

英 繁雄:(株)日立システムアンドサービス 
7月1日 14:1514:55 イノベーションホール 

【内容】
(株)日立システムアンドサービスでの社内システム開発におけるアジャイルプロセスの適用事例について紹介する。また、国内のアジャイルプロセスの動向についてアジャイルプロセス協議会の活動内容より紹介する。
【講師紹介】
(株)日立システムアンドサービス
生産技術部 システム開発支援G 主任技師 英 繁雄
1985年 (株)日立システムアンドサービス入社。
現在、生産技術部にてWebシステム開発を中心とした開発基盤整備に従事。

「ファンクションポイント法を用いた生産性指標の構築 見積プロセスの改善」

山岸 美保子、本間 周二:(株)CSK 
7月1日 15:0015:40 イノベーションホール 

【内容】
 いつもお客様にご満足いただけるシステムやサービスをご提供するためには、適切なプロジェクト管理・運営が不可欠である。しかし一方、昨今のプロジェクトは大規模化・短期化し、プロジェクト運営に重要なポイントである的確なコミュニケーションや情報共有が難しくなってきている。
定量化とは、現状を整理し、効率的に状態を可視化・伝達するための道具であり、この道具はうまく使えばコミュニケーションや情報共有に非常に有効なものである。
CSKでは、プロジェクト管理・運営の改善のために、定量的管理を全社的に推進する「メトリクス推進活動」に取り組んでいる。
メトリクス推進活動では、様々なデータの測定に取り組んでいるが中心になるのは開発した(する)システムのファンクションポイントである。CSKで用いているのはCSFPA(CSK Simplified Function Point Analysis)。これはファンクションポイント法のグローバルスタンダードであるIFPUG法に準拠しながら、IFPUG法において測定者に依存する部分を工夫(カスタマイズ)したものである。この手法を用いて計測されたプロジェクトのデータは、2004年3月現在で820件に上る。蓄積データは統計・分析にかけられ、生産性指標(工数モデル)や品質指標(品質モデル)が構築される。これらのモデルは、開発現場での工数見積やプロジェクト計画(品質計画)に活用されている。
最近の成果として、このようなデータ収集分析活用の継続的活動により、当社の約半数の組織が生産性指標を適用した見積が可能になった。また、モデル活用の有無による見積精度の違いが確認できた。
今後は、「モレ無く、素早く、正確な」工数見積のために、活動の更なる展開に取り組んでいく。
【講師紹介】
山岸 美保子(やまぎし みほこ)
 1994年CSK入社。
 入社後、オープンシステムの検証業務に従事、システム構築の基礎 技術を習得。
 その後、ISO9000認証取得活動の立ち上げに参画。97年より、全社的な品質マネジメントシステム構築に携わる。2002年、より現場に近い視点からプロセス改善活動を実践すべく、ソフトウェア開発の可視化・定量化を推進する「メトリクス推進活動」を主導。
 高品質ソフトウェア技術交流会(QuaSTom)会長。
 
本間周二(ほんま しゅうじ)
1989年CSK入社。入社後、ITエンジニアとして主に鉄鋼系のシステム開発に従事。98年から、ソフトウェア品質保証業務に携わり、FP法をはじめとしたプロジェクトの定量化を推進している。Project Management Specialist

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新たなチャレンジ
「改善意識の生まれる場 コミュニティ運営の経験から」

林 好一:(株)SRA先端技術研究所 7月1日 13:3014:10 会議室1 

【内容】
 ソフトウェアプロセス改善のためのアプローチにはさまざまなものがある。組織内外に適切なコミュニティを特定または創出し、プロセス改善当事者にそこに参加してもらうのも、そうしたアプローチの一つである。コミュニティには、学会のような団体だけでなく、一過的なシンポジウムやワークショップも含まれる。
 著者は、上述のようないくつかのコミュニティの運営に関わり、技術情報だけでなく意識の共有も、コミュニティにとって重要な要素であると信じるに至った。
 当発表では、経験を整理して得られたコミュニティ運営の要素を以下のように特定し、聴衆の批判に供する。
・ チャンピオン: 知識/経験のある、他人から尊重される人
・ スポンサー: コミュニティ活動または構成員を何らかの権限を行使して支援する人
・ コミュニティというものの理解: コミュニティは単なる情報媒体でなく意識の媒体であること
・ 運営グループ: 上記の要素を組み合わせて意識共有の場を用意する人達
 最後に、運営グループはそれ自体が交流の濃いコミュニティ内コミュニティであり、気づきや相互学習の機会が多いことを指摘して、発表の終わりとする。

「普通のプロジェクトへの適用を目指したアジャイルな開発手法の構築と適用効果」

藤井 拓、鶴原谷 雅幸、大津 尚史:(株)オージス総研・
技術部ソフトウェア工学センター、ソリューション本部
7月1日 14:1514:55 会議室1 

【内容】
本論文では, 平均的なスキルを持ち, アジャイルではない既存手法の開発に慣れた開発者及びプロジェクト管理者に受け入れられるアジャイルな開発手法AMOPを構築し, その適用結果を報告する。
AMOPは, 要求変化に対応する柔軟性とソフトウェアの品質向上を両立させるためにテストの自動化を大きな柱とし, アジャイルな開発手法であるXP及びスクラムのプラクティスを参考に定義されている。
AMOPを2つのプロジェクトに適用した結果, 目標管理及びテストの自動化を始めとする各プラクティスが概ね良好に実践できており, 3ヶ月程度の期間内に期待通りあるいはそれを上回る機能を提供するプログラムが開発された。
【講師紹介】
藤井 拓(ふじい たく)
1991年にオブジェクト指向方法論を学び、以来オブジェクト指向方法論に関するトレーニング、コンサルティング、受託開発を実践。
1999年10月から2002年11月まで、京都大学大学院情報学研究科博士 後期課程においてUMLを用いた反復型開発プロセスの計測技術の研究に従事した。監訳書として「ラショナル統一プロセス入門」、「UMLによる統一ソフトウェア開発プロセス」、「アジャイルモデリング」などがある。技術士(情報工学部門)、情報学博士。
鶴原谷 雅幸(つるはらや まさゆき)
1993年 株式会社オージス総研入社
2003年より現所属にて、アジャイルで協調的な開発環境の研究開発に従事

「セキュリティプロセス定量尺度開発および支援ツール iSafe-MX」

閑野 忠和:(株)情報数理研究所 7月1日 15:0015:40 会議室1 

【内容】
 IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の2003年度の
 "電子政府情報セキュリティ技術開発事業"として、
 「定量的セキュリティ測定手法および支援ツールの開発」
 を行った。
 これまでのセキュリティの評価といえば、定性的なものが大半を占め、
 定量的な評価は限定的に適用されるだけであった。
 今回の成果発表では、メトリクスを開発するに至った経緯や、
 セキュリティを定量化する上での問題点、 そして定量化の
 意義について紹介をする。
【講師紹介】
 閑野 忠和 ( シズノ タダカヅ )
 株式会社 情報数理研究所 ジュニアエキスパート
 1980年 ソフトハウス入社(現 東証1部上場)
 1989年 (株)情報数理研究所入社
 前職を含めて金融系の基幹業務システム、PNET (郵政総合情報通信ネットワーク)、UNIX、Windows系の さまざまなシステム開発を手掛ける。
 現在、JASA(特定非営利活動法人日本セキュリティ監査協会)の技術部会にて、リスクアセスメントのワーキンググループに参加。
 閑野 忠和 ( シズノ タダカヅ )
 株式会社 情報数理研究所 ジュニアエキスパート
 1980年 ソフトハウス入社(現 東証1部上場)
 1989年 (株)情報数理研究所入社
 前職を含めて金融系の基幹業務システム、PNET (郵政総合情報通信ネットワーク)、UNIX、Windows系の さまざまなシステム開発を手掛ける。
 現在、JASA(特定非営利活動法人日本セキュリティ監査協会)の技術部会にて、リスクアセスメントのワーキンググループに参加。

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チュートリアル1
「国際規格「ISO/IEC15504:Process Assessment」の状況」

岡崎 靖子:日本アイ・ビー・エム(株) 7月1日 13:3014:10 会議室2 

【内容】
 ISO/IEC 15504は、プロセスアセスメントについて規定した国際規格で、5つのPart(5分冊構成)から成る。最も審議の進んでいたPart 2とPart 3は、ISO/IEC15504-2、 ISO/IEC 15504-3として昨年10月と本年1月に発行された。本講演では、ISO/IEC 15504の概要、国際規格化のプロジェクト状況、JIS化の予定を紹介する。また、5月の国際会議(ISO/IEC JTC1/SC7 Plenary)で得た情報をもとに、他国の15504に関する取り組みにも触れる。
【講師紹介】
 日本アイ・ビー・エム(株) ソフトウェア開発研究所にて、現在、金融機関向けのソフトウェア製品開発の品質保証を担当。プロセスアセスメント関連では、ISO9001の社内監査(90年代後半)、社内ソフトウェア開発プロセスの維持(90年代後半)、社内の各種セルフアセスメントの推進業務経験。1998年4月より情報処理学会/情報規格調査会/SC7/WG10小委員会委員、2002年より同委員会幹事。1998年4月より日本規格協会/情報技術標準化センター/ WG2委員会(本年度はWG5委員会)委員。

「ISO/IEC 15288 :21世紀へ向けた「システムライフサイクルプロセス」規格」

村上 憲稔:(株)富士通 7月1日 14:1514:55 会議室2 

【内容】
 システムエンジニアリングサービス及びその関連製品に関して、大きな国際市場が存在する中で人が作るシステムの複雑さが、前例のないレベルに増大している。このことは、システムを作り利用する組織に新しい機会と同時に、大きな課題をもたらした。これらの課題は、システムのライフサイクルを通じて、上位から下位までのあらゆるレベルで存在する。
ISO/IEC 15288 システムライフサイクルプロセス規格は、人間により作られるシステムのライフサイクルを記述する共通フレームワークを確立し、これらの課題解決に貢献する。
この規格は、8年の歳月をかけ、18ケ国40人を超えるテクニカルエキスパートが10回に及ぶ原案の改訂と3800件のコメントを解決して完成させたものである。ITシステム、金融システム、行政システム、航空宇宙、電気通信、輸送システム、軍事システム、造船などの分野での適用が期待できる。
チュートリアルでは、ISO/IEC 15288の背景、歴史、概観、利点及びISO/IEC 12207ソフトウェアライフサイクルプロセス規格との関係について紹介する。
なお、この規格は、本年6月 JIS X 0170 として発行が予定されている。
【講師紹介】
富士通株式会社 ソフト・サービスビジネスグループ エグゼクティブアーキテクト
ISO/IEC JTC1/SC7/WG7 国際委員、国内主査などを担当。
 1989年より、ソフトウェアライフサイクルプロセス及びそのガイド、94年よりシステムライフサイクルプロセス及びそのガイド 、保守プロセスなどの国際規格の開発に従事してきた。またこれらの日本工業標準(JIS)作成や共通フレーム98(SLCP-JCF98)開発を通じて、ソフトウェア産業界のビジネス基盤作りを進めている。

「プロセス改善の進め方」

足立 久美:(株)デンソー 7月1日 15:0015:40 会議室2 

【内容】
 プロセス改善にソフトウェアプロセスアセスメント(SPA)をはじめて導入しようとして、どうしたらいいのか戸惑っていませんか。壁に突き当たっていませんか。
本稿では、プロセス改善の初心者の方、及び、これからSPAを始めようと考えている組込みソフトウェア開発者を対象に、
  •  プロセス改善のためにSPAを導入するアプローチ
  •  SPAを導入する上で考慮すべき5つのポイント
について平易に紹介します。 本稿がスムースなSPAの導入に少しでもお役に立てれば幸いです。
【講師紹介】
 1982年 株式会社デンソーに入社
 以来、自動車エンジン制御装置の制御ソフトウェアの開発量産に従事。
 また、数年前からCMMやISO/IEC 15504を参考にして自部署の
 プロセス改善を推進中。 
 現在、SC7/WG10(プロセスアセスメント)小委員会のオブザーバー。

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ワークショップ
「要求分析から要求工学へ」

青山 幹雄:南山大学 7月1日 16:10-17:40 イノベーションホール 

【ファシリテーター紹介】
南山大学 数理情報学部 情報通信学科 教授
198095年富士通(株)勤務.大規模通信ソフトウェアシステムの開発と,
開発方法,支援環境,ソフトウェアプロセスなどの開発と適用に従事.
この間, 198688年米国イリノイ大学客員研究員.
1995年4月2001年3月新潟工科大学教授.2001年4月より現職.
【興味のあるテーマ】:
 ソフトウェア開発方法論,ソフトウェアプロセス,コンポーネントウェア,
 Webサービス,ソフトウェア進化,など.
・ 著書:
 オブジェクト指向に強くなる(技術評論社,2003年)など.
・Webページ:http://www.nise.org/

「プロセス改善への取り組み」

小笠原 秀人:(株)東芝 7月1日 16:10-17:40 会議室1 

【内容】
日本でもCMMが広がってきて、ソフトウェアプロセス改善活動の推進者として活動している方々も多くなってきました。改善活動のためのロードマップとしてのモデルはある、改善活動を推進するための組織は出来た、という状況にも関わらず、なかなかうまく推進出来ていない組織も多いように思います。このワークショップは、改善活動に対する"悩み"を共有し、"解決のヒント"を探る、ことを目的にしています。「プロセス改善活動の目的」、「プロセス改善活動の成果」、「CMMの使い方」、「プロセスを浸透させる方法」というテーマで、参加者の方々と議論を行い、解決のための何らかのヒントを得ることが出来ればと思っています。どうもうまくいかないんだよな、と悩んでいる方はぜひご参加ください。
【ファシリテーター紹介】
株式会社東芝 ソフトウェア技術センター 主査
1990年 東京理科大学工学部工学研究科修了
1990年 株式会社東芝入社
 現在、ソフトウェア技術センターにてソフトウェアプロセス改善活動を社内
 で推進・展開するための活動(研究開発、コンサルティング)に従事。
 SEI認定リードアセッサー(CBA-IPI)。情報処理学会、電子情報通信学会、
 IEEE、プロジェクトマネジメント学会、ソフトウェア技術者協会各会員。

「プロジェクトマネジメントとヒューマンファクタ」

松尾谷 徹:デバック工学研究所 7月1日 16:10-17:40 会議室2 

【内容】
ITプロジェクトでは、
・ 難しい技術を導入すれば生産性,品質が向上する
・ WBSやEVMなど,ロジカルなマネジメントを導入すると成功する
・ 問題があれば,CMM外部審査で改善する
など、プロジェクトの外に救いを求めますが、プロジェクトの実態は、人間関係のトラブル、意欲低下、コミュニケーション不足、独善的なマネジメント、外注差別などから離職,燃え尽き症候群、心療内科など、メンタル環境は劣悪な状況にあります。しかも、関係者の当事者意識は薄く改善の兆しすらありません。
このような現状と課題について議論したいと考えます。
【ファシリテーター紹介】
東京理科大工学部二部経営工学科 非常勤講師、コンサルタント
1772年 NEC入社
周辺装置の開発を経て、基本ソフトウェアの開発、開発支援システム、大規模プロジェクトの生産技術に従事、その後、問題プロジェクト支援、社内MBAであるMPM(モダンプロマネ)アカデミー設立、CS/品質などを経て2002年早期退職。
現在、デバック工学を中心とした教育、コンサル活動と動機付け工学を研究中
ISO/IEC JTC1/SC7 WG9(ソフトウェア完全性)国内委員会主査
日科技連 SPCPS(パートナー満足研究会)部会長
2001年 JISAオープンシステム構成管理部会部会長

「実践!アジャイルプロセス改善」

前川 直也:松下電器産業(株)、
土屋 秀光:(株)松下ソフトリサーチ、
平鍋 健児:(株)永和システムマネジメント、
高森 正延:日本コンピューター・システム(株)

7月1日 16:10-17:40 会議室3 

【内容】
昨今、注目されているXP、SCRUMなどに代表されるアジャイル開発プロセスは 我々になにをもたらすのであろうか?
このワークショップでは、まずアジャイル開発プロセスの概要を共有し、その後、いくつかのチームに別れ、開発現場で抱える課題の抽出を行い、アジャイル開発プロセスでアプローチ、解決を試みる。
また、それらのアプローチがCMM(CMMI)とどのような関係にあるのか検証する。 あなたは、アジャイル開発プロセスの片鱗をみることができるか!?
【ファシリテーター紹介】
 土屋 秀光:(株)松下ソフトリサーチ
1990 大阪電気通信大学 工学部 電子物性工学科卒業
1990 (株)松下ソフトリサーチ 入社
松下電器産業 ネットワーク開発本部にて通信用ファームウェア開発に従事
共著『eXtreme Programming 実践レポート』。
XPJUG関西支部 代表
 前川 直也:松下電器産業(株)
1994 京都教育大学 音楽科卒業
1994 日本コンピューター・システム(株) 入社
1998 松下電器産業(株) 入社
業務用システムの開発に従事した後、
パナソニックAVCネットワークス社で放送用カメラの組込みソフト開発に従事
現在、同部門の専任SEPG
XPJUG関西支部 理事
 平鍋 健児:永和システムマネジメント
1989年東京大学工学部卒業後,3次元CAD,リアルタイム制御システム,UMLエディタJudeなどの開発を経て,現在(株)永和システムマネジメントにてオブジェクト指向開発を研究,実践.XP の日本メーリングリストXP-jpを運営、オブジェクト倶楽部を主宰。
翻訳『XPエクストリームプログラミング導入編』,『XPエクストリームプログラミング実践編』,『マルチパラダイムデザイン』等、監修『オブジェクトハンドブック2002』、『UMLワークブック』、『オブジェクト指向ワークブック』、『デザインパターンワークブック』。現在、日経ソフトウェア誌において、記事「ソフトウェア設計って何だろう?」を連載中。
 高森 正延:日本コンピューター・システム(株)
1980 福井大学 工学部 情報工学科卒業
入社後大型汎用機の性能評価、障害系運用に従事、1986年よりエキスパートシステムの開発でSmalltalkなどオブジェクト指向に出会う。
現在は、Java/.NETによるビジネスシステムの開発に従事。2001年よりXPに取組む。
共著『eXtreme Programming 実践レポート』。
XPJUG関西支部 監事

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2日目(7月2日(金))

【講演】

【ソフトウェア品質と経営責任】

 東 基衞:早稲田大学 7月2日 10:30-11:30 みらいCANホール 

【講演概要】
本主要なテーマは;
 ソフトウェア工学は何が出来るか
 開発者,取得・利用者はどのように対処すべきか
を中心に話したい。
【講師紹介】
東 基衞 (あずま もとえい),1939年7月生まれ 
1963年 早稲田大学第一理工学部卒業後日本電気(株)に入社
1987年 日本電気株式会社を退職し,早稲田大学理工学部工業経営学科教授に就任
1975年国際標準化の専門委員会であるISO/IEC JTC1/SC7 により参加,WG6議長及び原案作成の主エディタ,また対応国内委員会委員長
日経品質管理文献賞を2件,情報処理学会情報規格調査会より標準化功績賞,通産省から標準化功労者表彰、IEEE Computer SocietyからはGolden Core Member など3度を受賞
IEEE, ACM, 情報処理学会,経営情報学会,日本経営工学会,その他会員,またICSE, COMPSAC, OOIS, ICCIなど多くの国際会議で議長,委員を歴任。
 
主な研究分野: 
ソフトウェア工学(特にソフトウェア品質,ソフトウェアメトリクス,要求定義,ユーザビリティ),オフィス情報システム(特に進化適応型情報システム,ユーザインターフェイス,知的作業支援システム)
主な編・著・訳書: 
『コンピュータソフトウェアの標準化(6分冊)』,日本経済新聞社
『ソフトウェア品質管理ガイドブック』,日本規格協会(日経品質管理文献賞受賞)
『ソフトウェア品質評価ガイドブック』,日本規格協会
『システム分析マニュアル』,日本工業新聞社,編
『ユーザインタフェイスの設計第2版』,日経マグロウヒル
『ユーザインタフェイスの実践的評価技法』,海文堂
『Software Excellence』, Productivity Press

【ユビキタス社会とソフトウェアエンジニアリング】

 村松 充雄:(株)NTTデータ 7月2日 11:30-12:30 みらいCANホール 

【講演概要】
RFIDやモバイルなど、ユビキタス社会を実現する要素技術に関してはマスコミの注目度も高く、多くの識者が様々な発言を行っている。しかしながら、それらの技術が実現する新しいビジネスやサービスについては、未だにその可能性を言及する程度の貧弱な考察しか行われていない。これからは、技術そのものの進歩に加え、その技術を用いたサービスの姿と、そのサービスを受け入れる社会の成熟度に関する議論が必要となる。

 従来のソフトウェアエンジニアリングは要素技術とそれらをインテグレーションするシステム構築の技法に焦点を当てている。しかし、社会の変革を引き起こす革新的なシステムの構築のためには、従来の情報技術の枠を越え、システムを用いる社会とそこにおける利用者を視野に入れた新しいエンジニアリングが求められる。本講演では、要求工学の拡張としてこの新しいエンジニアリングを捉えるアプローチを紹介するとともに、ユビキタス社会のさらなる進展に伴う課題等に言及する。

【講師紹介】
村松 充雄  
昭和51年 4月 日本電信電話公社 入社
昭和63年 7月  エヌ・ティ・ティ・データ通信株式会社
平成10年 7月 品質保証部長
平成12年 6月 公共システム事業本部 公共営業本部長
平成13年 7月  公共システム事業本部 社会情報システム事業部長
平成15年 6月 取締役 公共システム事業本部長兼公共ビジネス事業本部長

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【テクニカルセッション】
【事例と研究】
「CMMIレベル3の確立とISO9001:2000との共存およびプロセス改善」

井上 隆弘:日立公共システムエンジニアリング(株) 
7月2日 13:3014:10 みらいCANホール 

【内容】
弊社はコンピュータソフトウェア開発を主な業務としており、1998年3月にISO9001:1994,2002年9月にISO9001:2000を認証取得し維持している。
加えてCMMIに対し2002年1月より準備を開始し、2003年3月CMMI最新モデル(CMMI V1.1 SE/SW/SS)およびアプレイザルメソッドSCAMPI V1.1に対し初回の公式アプレイザルでレベル3の評定を受けた。
本発表はCMMI評定までの取組み経緯と評価および弊社におけるISO9001:2000とCMMI共存の考えと、1年経過した運用の評価,プロセス改善について述べる。
【講師紹介】
井上隆弘:日立公共システムエンジニアリング株式会社 生産統括本部 本部長
1968年 名古屋工業大学経営工学科卒
1968年 日立システムエンジニアリング(株)入社
1969年 日立製作所コンピュータ事業部転入
    公共分野における受注活動支援SE,システム開発に従事
    後半大型プロジェクトのプロジェクトマネージャー
1995年 日立公共システムエンジニアリング(株)転属
    システム開発のプロジェクトマネージャーを担当
    現在は品質保証,生産管理,プロジェクトマネージメント支援の各部を総括

「独自の生産管理に基づく品質システムとCMMI連続表現の適用事例」

太田 忠雄:(株)ジャステック 7月2日 14:1514:55 みらいCANホール 

【内容】
 市場原理と独創性を根底とするグローバルな企業競争が激しさを増すなか、我が国のソフトウェア業界では見積・工程管理技術を基盤とする一括請負受注を基本とした企業が少なく、システムインテグレーション企業が充分に育っていません。
 ジャステックは創業以来、ソフトウェア開発および販売を専業とし、開発関連業務への多角化ではなく開発分野の総合化と流通化を図り、システムインテグレーション市場の拡大を通して情報社会に貢献することを目的にソフトウェア開発技術の向上を目指しています。
 今回はジャステックの取り組み実例に基づいて、一つには独自のソフトウェア開発の生産管理方式を基盤にISO9000およびCMMIとを融合した品質システムのご紹介、二つにはCMMI(連続表現/段階表現モデル)の概要およびレベル5達成への取り組みに関するご紹介、三つには人間系への配慮として、People-CMMに関するご紹介をいたします。
【講師紹介】
太田忠雄:株式会社ジャステック
昭和47年3月  東京電機大学 卒業
昭和50年4月 株式会社ジャステック 入社
平成2年12月  取締役製造部長
平成10年12月 常務取締役システム第二事業部長
平成15年12月 常務取締役兼常務執行役員営業本部長 現任
現在 経済産業省 ソフトウェアエンジニアリングセンター(SEC)構想 WGメンバー
日本情報システム・ユーザ協会 IT投資・コスト研究部会メンバー

「宇宙用高信頼性ソフトウエアのためのプロセス改善」

片平 真史:独立行政法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA) 
7月2日 15:0015:40 みらいCANホール 

【内容】
宇宙用ソフトウエアの高信頼性を達成するために実施しているプロセス改善活動及びその関連作業について概説を行う。特に、プロセス課題の分析作業や改善プロセスを事例とともに紹介する。
【講師紹介】
片平 真史:独立行政法人 宇宙航空研究開発機構(JAXA) 総合技術研究本部
宇宙ステーション、ロケットなどの開発業務を得て、高信頼ソフトウエア開発保証及びソフトウエア安全性に関する業務に従事。特に、ソフトウエア独立検証及び妥当性確認(IV&V)、プロセス改善に関する業務の主担当。
1987年 宇宙開発事業団(NASDA)入社
1999年2001年 マサチューセッツ工科大学 航空宇宙工学部 Complex Systems Research Lab(Prof. Nancy G. Leveson) 研究員・講師

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中国開発で成功するために
「アジャイル開発のプラクティスを利用したアジア企業の育成」

三木 崇行:ジャービル企画、菊池 才治:電橋(北京)軟件開発有限公司 
7月2日 13:30-14:10 イノベーションホール 

【内容】
 ・『短期リリース』による経営上のデシジョン
   どこがどの程度できるのかを把握する
 ・『シンプル設計』による企業戦略の戦術策定
   できることをやり、できないことはしない
 ・『設計改善(リファクタリング)』による方向修正
   とるべきスタイルの再確認
 ・『コード共同所有』による距離の克服
   戦果報告の共有でコラボレートを超える
 ・『最適ペース』による確度の向上
   「協力」が「信頼」に変わるとき
【講師紹介】
-三木 崇行
ジャービル企画 代表
合資会社ジャービルセクレタリーサービス 無限責任社員
1997年 ジャービル企画設立
コンピュータの利用技術を有する総合コンサルティング会社として起業。市場調査等のリサーチをもとに、コンサルティングを行う。
コンピュータによるシステム化の提案からプロダクトの製造まで、あらゆる面をカバーできる会社として社会に貢献している。
また、コンピュータを利用しない企業戦略の立案もおこなう。
ソフトウェア開発におけるテクニカルアドバイザー、およびコンサルティングの実績を持つ。
2004年 合資会社ジャービルセクレタリーサービス設立
法人格であるところにより、顧客との会計監査上の円滑な口座開設をはかるとともに、自社における事務処理系を委譲することによりグループ会社の単機能化をはかる。
上述した二社の代表を務め、現在に至る。
歴史が物語る人の思考に興味があり、これに関連したAIやバイオ・テクノロジの世界に興味を持つ。
-菊池 才治
電橋(北京)軟件開発有限公司 総経理
清華大学経済管理学院偉論倶楽部 常任理事
1992年 愛知学院大学商学部商学科卒業
1992年 株式会社オプトン入社入社
非接触三次元測定器開発にかかわる。
2000年 電橋(北京)軟件有限公司
日本人個人として、中国ではじめてIT会社を設立。設立時、会社運営についての出来事が文藝春秋(2003.3)より特集で紹介(『中国でIT会社を起業した32歳日本人』)。

パネルディスカッション「21世紀の中国ソフトウェア産業は日本のパートナーとなるか」

平石 輝彦:松下電器産業(株)、市川 健志:(株)電通国際情報サービス、 
高堰 茂:NEU SOFT Japan、三木 崇行:ジャービル企画 
菊池 才治:電橋(北京)軟件開発有限公司 

7月2日 14:1514:55 イノベーションホール 

【内容】
世界の工場として急速に発展する中国が国家施策として技術立国を目指している。改革・改革政策、重点大学と理工系偏重、ソフトウェアパークの設立などの国家施策や低賃金が要因となり、ここ数年20%の急激な伸びを見せている。

ここでは、中国と深く関係する方々を招き、中国におけるソフトウェア産業の実力を検証し、その将来の姿を予想する。その中で中国のソフトウェア産業のシフトと、それによる国内産業の空洞化が叫ばれる中、わが国における中国との真のパートナーシップについて考える。

【パネリスト紹介】
平石輝彦
松下電器産業株式会社 AVC社 AVC開発センター 参事
1981年 大阪府立大学工学研究科修士課程修了
1981年 松下電器産業株式会社入社
システム研究開発センターにて画像処理、ソフトウェア自動合成システムの研究・開発を経た後、商品開発に従事。1988年より現職。
ソフトウェアプロセス改善、ソフトウェア開発支援ツール開発を中心とした映像・音響製品やパーソナルコンピュータなどのソフトウェア開発支援活動に従事。
10年ほど前より中国との連携にも携わる。
  (社)情報サービス産業協会ソフトウェアプロセス改善委員会SPA部会部会員、
 ソフトウェア技術者協会会員
 CMMプロビジョナルリードアセッサ
市川 建志
株式会社電通国際情報サービス リソース管理部長兼 情報システム部長
1980年 株式会社電通国際情報サービス入社
米国GEのTSSサービス:MARKの金融機関向け展開ビジネスに従事、主に国際金融アプリケーションの開発を担当。1990年より金融機関向けSIビジネスに従事、国際金融系・市場系を中心に企画・営業・開発・コンサルティングを経験。90年代後半よりM&A・企業アライアンス等に携わる、中国・インドの開発会社へのオフショア開発展開やM&A・提携を担当。
2001年以降金融機関向け開発部門統括、2004年より現職。
高堰 茂
NEUSOFT Japan株式会社 代表取締役社長
1949年 秋田県能代市生まれ
1974年 国立秋田大学卒業
1977年 アルパイン株式会社入社
1989年 ソフト開発部長時、中国の東北大学と「マイコンソフト開発支援システム」に関する産学協同開発をスタート。
1991年 東北大学ソフトウェア研究開発センターと合弁会社(東大アルパイン)設立。 東大アルパインの常務副総経理を兼務。
1996年 東大アルパインが上海証券市場に上場。
この東大アルパインが中核となり、現在のNEUSOFTが出来上がる。
2001年 NEUSOFT Japan(株)(NEUSOFTの日本法人)を設立し、現在に至る。
三木 崇行
ジャービル企画 代表
合資会社ジャービルセクレタリーサービス 無限責任社員
1997年 ジャービル企画設立
コンピュータの利用技術を有する総合コンサルティング会社として起業。市場調査等のリサーチをもとに、コンサルティングを行う。
コンピュータによるシステム化の提案からプロダクトの製造まで、あらゆる面をカバーできる会社として社会に貢献している。また、コンピュータを利用しない企業戦略の立案もおこなう。ソフトウェア開発におけるテクニカルアドバイザー、およびコンサルティングの実績を持つ。
2004年 合資会社ジャービルセクレタリーサービス設立
法人格であるところにより、顧客との会計監査上の円滑な口座開設をはかるとともに、自社における事務処理系を委譲することによりグループ会社の単機能化をはかる。
上述した二社の代表を務め、現在に至る。歴史が物語る人の思考に興味があり、これに関連したAIやバイオ・テクノロジの世界に興味を持つ。
菊池 才治
電橋(北京)軟件開発有限公司 総経理
清華大学経済管理学院偉論倶楽部 常任理事
1992年 愛知学院大学商学部商学科卒業
1992年 株式会社オプトン入社入社
非接触三次元測定器開発にかかわる。
2000年 電橋(北京)軟件有限公司
日本人個人として、中国ではじめてIT会社を設立。設立時、会社運営についての出来事が文藝春秋(2003.3)より特集で紹介(『中国でIT会社を起業した32歳日本人』)。

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事例と研究
「CMMIを活用したプロセス標準の洗練と現場への定着化」

古藤 研一:(株)日立製作所 7月2日 13:3014:10 会議室1 

【内容】
米国カーネギーメロン大学ソフトウエア工学研究所が開発したCMMIモデルはソフトウェア及びシステム開発におけるベストプラクティスの集大成であり、モデルの完成度が高いことや、リードアプレイザに代表される高度な人材養成を行っていることから、世界的に注目されている。しかし、一方でCMMIはプロセスモデルであってプロセスそのものではない。自組織内で実践可能なプロセスとしてCMMIモデルを適用するには、どのようなアプローチが自組織にとって最適なのかをよく考えた上で取組む必要がある。
本稿ではいかにしてベストプラクティスとしてのプロセスモデルを実践可能かつ有効な自組織の標準プロセスとして吸収し、その標準プロセスを現場に定着化したかについて述べる。
【講師紹介】
現所属:(株)日立製作所 情報・通信グループ 生産技術本部 プロセス改善センタ
1989年 東京電機大学工学部電子工学科卒業。
1989年 山一證券入社。山一情報システム(旧:山一コンピュータセンタ) に出向。
 ・開発支援システム及び開発標準手順の策定/推進 ・SE教育 ・生命保険会社DBミドル開発
1998年 山一證券退職。日立製作所入社。
 ・CASE(SEWBシリーズ)関連製品の開発
 ・自治体水道料金システム再構築プロジェクト(標準化チーム)
 ・CMMIをベースとしたプロセス改善の企画/推進
 ・日本SPIコンソーシアム(JASPIC)の研究員(2002)。

「プロセス改善プログラム費用対効果分析の考え方」

堀田 勝美、小川 俶子:(株)コンピータジャパン 7月2日 14:1514:55 会議室1 

【内容】
プロセス改善活動の投資効果については、その重要性は認識されているものの、特定の企業の投資効果を算出したものはほとんど無い。多くの場合には、「実施すると良い」として、改善活動を推進している。
コンピータ社においては、プロセス改善活動の目に見えるコスト(アセスメント費用、トレーニング経費、SEPG要員の経費)だけでなく、目に見えないコスト(新しいプロセスを習熟する期間、トレーニングのために実務を離れた期間等)をふくめて、プロセス改善活動の開始時から必要となる投資を組み込み、またプロセス改善活動の成果(開発したソフトウェアの品質向上と生産性向上によって獲得できる利益)を投資効果として、業界およびコンピータ社の経験に基づいてモデル化し、可視化した。
このようなモデル化の目指すところは、日本の企業環境においても検討する価値があると考え、日本の企業環境における検証は今後の課題であるが、改善活動における投資効果評価に関する一つの問題提起とする。
【講師紹介】
堀田 勝美
1971年慶応義塾大学工学部電気工学科卒業。同年、日本電信電話公社(現NTT)入社、主として交換系、情報系ソフトウェアの研究、開発及び標準化に携わる。1999年NTTソフトウェア株式会社入社。2003年株式会社コンピータジャパン入社、英国コンピータ社とともにソフトウェアプロセスに関するコンサルティング業務を行っている。主な著書は、「ソフトウェアプロセス改善と組織学習」(共著)株式会社ソフト・リサーチ・センター、「ソフトウェアISO9000」(共著)日科技連出版、「共通フレーム98 SLCP-JCF98」(共著)通産資料調査会、「チームソフトウェア開発ガイドTeam Software Processによる開発の全て」(監訳)コンピュータ・エージ社など。PPA手法によるISO/IEC15504、SW-CMM、CMMI有資格リードアセッサである。
小川 俶子
ソフトウェア開発のプロジェクト危機管理、品質改善推進コンサルテーション担当。
システムズエンジニアを出発点に、ソフトウェア品質改善推進、ソフトウェア技術者教育、教材やマニュアル開発、ソフトウェア開発及び管理等に携わってきた。
また、ソフトウェア開発プロセス評価、ソフトウェア測定プロセスのISOとJIS規格の検討に参画。1990年には、ハンフリー&キトソン両氏を日本に招聘し、能力成熟度モデルを日本の聴衆に紹介した。DECUS(現在はHPユーザ協議会)ソフトウェア開発力定量化分科会世話人として、プロセス改善と開発プロジェクトの可視化と定量化による品質と生産性の向上を目指して、経験の交流と共有化をはかっている。

「信頼度成長モデルによるソフトウェア信頼性の定量的把握」

古山 恒夫:東海大学 7月2日 15:0015:40 会議室1 

【内容】
ソフトウェアの信頼性を推定・評価する方法として、これまで多くの方法が提案されてきたが、最も広く利用されているのは試験工程で検出される欠陥の累積値の傾向から残存欠陥数を推定する方法、いわゆるソフトウェア信頼度成長モデルを用いる方法である。本講演では、はじめにさまざまなソフトウェア信頼性の評価方法について触れ、次にこれまで提案された代表的なソフトウェア信頼度成長モデルを紹介する。さらに、従来の代表的なソフトウェア信頼度成長モデルを統合するモデル、いわゆる統合モデルの概要を紹介する。最後に、75件の実プロジェクトで出荷時に統合モデルを用いて推定した残存欠陥数と出荷後に発生した欠陥数を比較した結果、統合モデルが高い精度で出荷後の欠陥数を推定できることを示す。
【講師紹介】
1945年生。1968年東京大学工学部計数工学科卒業。1973年同大学院博士課程修了。同年日本電信電話公社入社。横須賀電気通信研究所で拡張型言語、Ada、Common LISPなどの言語処理プログラムの研究実用化に従事。日本電信電話(株)ソフトウェア研究所で、ソフトウェアプロジェクト管理法、ソフトウェア品質保証法、ソフトウェア見積り法などの研究実用化に従事。1996年より東海大学開発工学部情報通信工学科教授。2003年より理学部情報数理学科教授、1997年より日本ファンクションポイントユーザグループ名誉会長。1999年より2002年まで情報処理学会 規格調査会ISO/IEC JTC1 SC7/WG13(ソフトウェア測定プロセス)小委員会主査。2000年より(財)日本規格協会 情報技術標準化研究センター ソフトウェアの評価標準化調査研究委員会WG3(計測プロセス)主査。工学博士。平成6年度情報処理学会山下記念研究賞受賞。情報処理学会、電子情報通信学会学会、IEEE各学会会員。

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チュートリアル2
「ソフトウェアの定量化に役立つファンクションポイント法入門」

初田 賢司:(株)日立製作所 日本ファンクションポイントユーザ会事務局長 
7月2日 13:3014:10 会議室2 

【内容】
ソフトウェアの定量化についてファンクションポイント法を中心に解説する。ファンクションポイント法が注目されだしてから随分月日が経つ。最近になってようやく本格的に利用する企業が増えてきた。この背景としては、プロジェクトマネジメントとプロセス改善に対する関心の高まりがあると考える。本セションでは、改めてファンクションポイント法の概要、計測方法を解説し、プロジェクトマネジメントの視点から注目される理由を考察する。
【講師紹介】
(株)日立製作所 情報・通信グループ プロジェクトマネジメント技術センタ センタ長
1980年、日立製作所入社。製造業のシステム・エンジニアを経て92年からソフトウェア生産技術の開発に従事。開発環境の標準化、日立システム開発方法論HIPACEの開発、ファンクションポイント法の利用技術開発等を推進。2001年からはPMOに所属し、プロジェクトマネジメント分野のエンジニアリング化に取り組み施策立案から組織への定着化までを担当。1998年から日本ファンクションポイントユーザ会事務局長を務める。

「アジャイルソフトウェア開発意義、実践、未来」

平鍋 健児:(株)永和システムマネジメント 7月2日 14:1514:55 会議室2 

【内容】
近年、ソフトウエアの短納期化・高品質化を実現するアジャイル開発手法が注目を集めています。今、なぜこのような手法が必要とされているか、という背景を解説し、アジャイル開発手法の一インスタンスであるXP(eXtreme Programming)をの概要と導入手順、適応指針、導入利点や注意事項などのノウハウや教訓のほか、プロジェクトで経験した事例等について紹介します。
また、この手法とトヨタ生産方式の考え方の共通点、最新動向としてのリーン
ソフトウェア開発もご紹介いたします。さらに、本年6月に米国ソルトレイク
で行われる Agile Development Conference 2004 の参加レポートも報告します。 
【講師紹介】
1989年東京大学工学部卒業後,3次元CAD,リアルタイム制御システム,UMLエディタJudeなどの開発を経て,現在(株)永和システムマネジメントにてオブジェクト指向開発を研究,実践.XP の日本メーリングリストXP-jpを運営、オブジェクト倶楽部を主宰。
翻訳『XPエクストリームプログラミング導入編』,『XPエクストリームプログラミング実践編』,『マルチパラダイムデザイン』等、監修『オブジェクトハンドブック2002』、『UMLワークブック』、『オブジェクト指向ワークブック』、『デザインパターンワークブック』。現在、日経ソフトウェア誌において、記事「ソフトウェア設計って何だろう?」を連載中。 

「ソフトウェア測定と評価」

野中 誠:東洋大学 7月2日 15:0015:40 会議室2 

【内容】
近年、高品質のソフトウェア製品を短納期で開発することが求められている。また、ソフトウェア開発の国際化が進行しており、ソフトウェア分野における国際競争に直面しつつある。このような状況のなか、ソフトウェア企業は、プロジェクトを成功させるだけではなく、競争優位をもたらすケイパビリティの蓄積を目指さなければならない。本チュートリアルでは、競争優位を獲得するために、なぜソフトウェア測定・評価が重要であるのかを述べる。そのうえで、ソフトウェア測定・評価に関する国際規格の概要および活用方法を紹介する。なお、本チュートリアルはこれらの国際規格に馴染みのない方を主な対象としている。
【講師紹介】
野中誠:東洋大学経営学部経営学科 専任講師
1995年 早稲田大学理工学部工業経営学科(現 経営システム工学科)卒業
2000年 同大学院博士後期課程 単位取得
同大学助手を経て、現在に至る。ソフトウェア工学、とくにソフトウェア
マネジメント技術に興味を持つ。情報処理学会情報規格調査会SC7/WG12委
員など、各種委員を担当。

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【パネルディスカッション】
テーマ「ソフトウェアプロセス改善と組織戦略」

 【コーディネーター】青山 幹雄:南山大学教授 
【パネリスト】富野 壽:(株)構造計画研究所 会長 
有賀 貞一:(株)CSK 取締役副会長 
菊島 靖弘:東京海上システム開発(株)取締役 
7月2日
 16:0018:00 みらいCANホール 

【コーディネーター紹介】
青山 幹雄:南山大学 数理情報学部 情報通信学科 教授
198095年富士通(株)勤務.大規模通信ソフトウェアシステムの開発と,
開発方法,支援環境,ソフトウェアプロセスなどの開発と適用に従事.
この間, 198688年米国イリノイ大学客員研究員.
1995年4月2001年3月新潟工科大学教授.2001年4月より現職.
【興味のあるテーマ】:
 ソフトウェア開発方法論,ソフトウェアプロセス,コンポーネントウェア,
 Webサービス,ソフトウェア進化,など.
・ 著書:
 オブジェクト指向に強くなる(技術評論社,2003年)など.
・Webページ:http://www.nise.org/
【パネリスト紹介】
富野 壽株式会社構造計画研究所 取締役会長
社団法人情報サービス産業協会 常任理事
ソフトウェア情報センター 理事
1959年 東京工業大学理工学部卒業
1959年 株式会社構造計画研究所入社
エンジニアリングアプリケーション開発部長、システム開発部長を経て
1987年4月2002年6月 同社代表取締役社長
その間1982年1987年 日本データゼネラル株式会社代表取締役社長
『ソフトウェア開発定量化手法 : C. Jones』
『ソフトウェアプロセス改善 : R. B. Grady』
『ソフトウェアでビジネスに勝つ : W. Humphrey』 等 監訳書多数
有賀 貞一:昭和45年 3月 一橋大学経済学部 卒
昭和45年 4月 株式会社野村電子計算センター(現株式会社野村総合研究所)入社
平成 2年 6月 株式会社野村総合研究所 取締役
平成 6年 6月 同 常務取締役
平成 9年 6月 株式会社CSK 専務取締役
平成12年 6月 同 代表取締役副社長
平成15年 6月 同 取締役 副会長
菊島靖弘:東京海上システム開発株式会社・取締役プロジェクト推進本部長兼品質管理部長
1975年 東京海上火災保険(株)入社、システム部配属
2001年 東京海上システム開発・品質管理部担当
入社以来一貫してシステム開発部門に在籍し、代理店管理システム、契約オンラインシステム、日本版401Kレコードキーピングシステム等の設計開発に従事。
2000年から東京海上システム開発に出向。

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