テクニカルセッション

7月18日(金)[S1b]テクニカルセッション
情報システム信頼性に関する調査結果報告

高橋茂
(独)情報処理推進機構
ソフトウェア・エンジニアリング・センター
エンタプライズ系プロジェクトサブリーダ
【概要】
近年、重要インフラでのシステム障害により、その社会経済への影響の大きさが再認識されている。
併せて、障害回避の対策へのニーズが高まっているが、対策としてはプロセス、技術、人等のさまざまな取り組みが必要である。そのような中、2006年6月に経済産業省から「情報システムの信頼性向上に関するガイドライン」が発行され、さらに2007年4月にその遵守度合いを示す「情報システムの信頼性向上に関する評価指標(試行版)」(以下「信頼性評価指標」と略す)が公表されている。
本報告は、信頼性向上の取り組みの現状を信頼性評価指標に基づいて把握するとともに、指標の各項目と信頼性との関連について分析した結果を報告するものである。

【プロフィール】

1990年4月(株)三菱総合研究所入社
2007年5月より現職

7月18日(金)[S2b]テクニカルセッション
定量的品質予測のススメ

藤原良一
三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社
生産技術本部 品質保証部 品質保証センター
プロジェクト支援課
課長
【概要】
経済産業省・エンタプライズ系ソフトウェア開発力強化推進タスクフォースの「定量データ分析部会」では、ソフトウェア開発における品質確保、品質向上に焦点を当てた定量データに基づく工学的・科学的な取組みを推進し、平成19年度の活動で“定量的品質予測のススメ”というドキュメントを纏めました。
本書は、定量的な品質予測について以下を解説しています。
第1部:品質予測の必要性や考え方、システム開発の各工程での品質予測のアプローチを、企業での実践ノウハウ、事例を基に体系的に整理。
第2部:ソフトウェア測定プロセスの国際規格、ソフトウェア信頼度成長モデルについて紹介。
本講座は、“定量的品質予測のススメ”をベースに、ITプロジェクトのシステム開発において企業で実践されているソフトウェアの品質予測の具体的な方法、ノウハウを紹介することにより、IT業界の品質管理の全体的な底上げを図ることを目的にしています。

【プロフィール】

1984年 三菱電機株式会社に入社。その後、リアルタイムOSやUNIX系のエンジニアリングコンピュータ関連の基本ソフトウェアの品質管理を経て、当社のシステム・インテグレーション生産標準(SPRINGAM2000)開発やDOA導入などのソフトウェア生産技術に従事。
2001年に三菱電機(株)のシステム・インテグレーション部門を分社化し、三菱電機インフォメーションシステムズ(株)が発足。以後、ITソリューションサービスへのISO9001やCMMIを導入。全社のプロセス改善を推進し、ISO9001認証取得やCMMIレベル5を達成。現在は、プロジェクトのPMOとしてプロジェクトマネジメントの支援を担当。
また、IPA/SEC定量データ分析部会 副主査、プロジェクトマネジメント学会 評議委員を務め、PMPを保有。

7月18日(金)[S3b]テクニカルセッション
非機能要求に対するSECの取り組みについて

塚本 英昭
(独)情報処理推進機構
ソフトウェア・エンジニアリング・センター
研究員
【概要】
一昔前のシステム開発プロジェクトでは、要件定義において機能要求を中心に要件を抽出してきたが、昨今の情報システムの複雑化に伴い、機能要求とともに非機能要求の重要性が増してきた。特に、品質を確保するためにも、開発プロジェクトを成功裏に終了させるためにも、いまや非機能要求を正確に記述する技術は必須であると言える。本講演では、非機能要求への取り組みの重要性が高まる中で、2006年度より開始した非機能要求とアーキテクチャWGの活動について、2007年度に検討した記述フォーマット定義とそれを利用して実施した実証実験を中心に説明する。

【プロフィール】

1994年4月 NTTデータ入社、技術開発本部に配属され、データベースや分散技術、ミドルウェア、ソフトウェア工学の研究・開発に従事。2007年4月より、独立行政法人 情報処理推進機構に出向。主として要求工学に関する研究開発を担当、現在に至る。

7月18日(金)[S4b]テクニカルセッション
組込みスキル標準による企業力可視化への挑戦

大原茂之
東海大学専門職大学院組込み技術研究科
研究科長、教授
IPA・SECリサーチフェロー
組込みスキル標準領域責任者
【概要】
組込みスキル標準(ETSS)は組込み技術者のスキルを可視化するツールである。ETSSの基本構造の本質は任意の技術とその技術を活用するスキルの関係を明らかにするフレームワークとなっている。本講演では、ETSSを財務諸表などと組み合わせて、企業がもつ資源と財務の関係を可視化できることについて述べる。
     論点
_ ETSSの基本構造とは何か
_ ETSSが可視化する組込み産業の実態
_ ETSSの企業力可視化への挑戦

【プロフィール】

大学 東海大学
所属 専門職大学院 組込み技術研究科
役職 研究科長、教授
兼務 IPA・SECリサーチフェロー
   (担当)組込みスキル標準領域責任者
研究分野 組込み技術の体系化、スキルマネジメント
学外活動 経済産業省 組込みソフトウェア開発力強化推進委員会委員
     国家試験 情報処理技術者試験委員