パネルディスカッション

7月17日(木)[F03a]オープンニングパネル
ユーザとベンダにおける信頼性向上の見える化 −プロセス改善でSEの魅力度アップ−

【概要】
製造業や金融サービス業におけるグローバル化の波が次のステージに向かおうとしている現在、情報システム・サービス産業においては緩やかに静かなグローバル化の波が、ヒタヒタと間近に迫ってきている。国内に目をやれば、情報システム・サービス産業は高度IT人材育成・確保、情報化社会の基盤を支える技術の開発、IT取引慣行の正常化その他の重要課題を抱えており、国レベルにおいても企業においても組織全体に「前向きな危機感」を醸成し、対処する必要性に迫られている。そのような環境下にあって、解決策の一つが情報システム・サービスの価値の「見える化」であり、「信頼性向上」を目的の一つとする経営課題としての「プロセス改善」である。これは企業のIT投資の価値評価やIT技術者のスキル標準の構築にも関連する課題である。
本パネルでは、企業価値・企業品質の向上を通じて社会的責務を果たし、国際競争力を高めつつ、魅力ある情報システム・サービス産業の実現を目指して組織として何ができるのか、技術と経営の視点およびユーザとベンダの観点で議論し、皆様の日々のプロセス改善活動の支援としたい。

【プロフィール】

瀧本法良(たきもとのりよし)
1977年に日本アイ・ビー・エム(株)入社。1990年迄IBM製品開発部門にてSW製品の製品保証業務に従事し基本設計レビューからシステムテストまでを担当。IBM情報システム部門に異動し社内業務システムの開発保守の品質保証業務、プロジェクトマネジャー、システム企画を担当。
1998年頃から中国・インドへのオフショア開発保守の展開・推進を担うと共に、SEPGリーダーとして国内外(オフショア)、社内外(IBMのお客様)組織のプロセス改善をリード。
現在はプロセスアーキテクチャの構築を担うシニアITアーキテクト(IBM社内プロフェッション)
2003年4月 CCMU/SEI認定CMMIリードアプレーザー
2005年8月 CMU/SEI認定CMMIインストラクター
2006年6月 The Open Group認定Master Certified IT-Architect
著書・監修 「ソフトウエアプロセス改善と品質保証の実際」 ISBN4-931443-35-4

島谷二郎(しまやじろう)
・1975年3月 京都大学法学部卒業
・1975年4月  東京海上火災保険株式会社入社 システム部配属以降基盤系システム開発、保険商品系業務ソフトウェア開発、営業成績、顧客情報、企業情報など情報系業務ソフトウェア開発、システム運用企画、システム安定稼動、トラブル削減対策の企画・推進、代理店システムの開発、展開、活用支援の企画・推進、会社経営統合・合併に伴うシステム開発の統括PMなどを担当
・2003年7月 東京海上システム開発 専務取締役 兼 東京海上コンピュータサービス 専務取締役兼 東京海上火災保険 IT企画部部長(2004年10月合併により名称変更有)
・2007年8月 東京海上日動システムズ 代表取締役専務

太田忠雄(おおたただお)
・1972年 東京電機大学を卒業
・1975年  株式会社ジャステック入社
エンタープライズ系および組み込み系の大規模なソフトウェア開発に従事。
・1998年 常務取締役システム第2事業部に就任し、独自の生産管理方式をベースにISO9001,CMMIを融合させ、平成15年に全社レベルでのCMMIレベル5を達成。
・2005年 フランスの子会社(LTU Technologies S.A.S「画像・映像検索」)の取締役を兼務、 現在に至る
団体活動: IPA/SECの見積手法部会主査を経て、高信頼性ソフトウェア領域長
日本情報システム・ユーザ協会(システム開発・保守QCD向上プロジェクト副部会長)

南光孝彦(なんこうたかひこ)
・1987年3月 大阪大学工学部卒。
・1987年3月 松下電器産業(株)入社。中央研究所などでフルカラープリンタ、画像処理関連の開発に従事。
・1994年より AVC商品開発研究所にて、画像プリンタ、DSCなどの組込みソフトウェア・デバイスドライバの商品開発、IEEE1394などデジタルインタフェースの標準化に従事
・2001年より 社内分社であるパナソニックAVCネットワーク社において組織横断的なソフトウェア開発力強化・ソフトウェアエンジニアリングに携わり、現在に至る。

7月18日(金)[S5a]パネルディスカッション
QCD向上のためのプロセス改善

【概要】
20世紀後半から始まったコンピュータの高度活用により、国民生活や企業活動は大きく変わった。
コンピュータの処理性能の飛躍的向上やインターネットの普及などにより、ソフトウェアの重要性が年々拡大し続けている。
情報システムの障害が、社会インフラに及ぼす影響もきわめて大きくなってきており、高い信頼性が求められている。
一方、わが国の情報サービス産業の売上げ高は17兆円近くにのぼり、従事する人口も80万人を越え、国内でも有数の産業分野に育っている。
このような状況にあって、ソフトウェア開発部門では、品質(Q)、コスト(C)、日程(D)の向上に向けて中長期の視点でプロセス改善活動に取り組みが急務になっている。
ソフトウェア開発は、他の技術と比べ比較的属人性が強く、そのため視覚化が難しいといわれている。
この困難を乗り越えるためには個人の活動の背後にあるプロセスの問題点を明確にする必要がある。
このセッションでは、開発の実態をデータや情報により視覚化し、それに基づきプロセス改善を行った事例を紹介し、改善を成功に導くコツについて考える。

【プロフィール】

平石輝彦(ひらいしてるひこ)
1981年松下電器産業株式会社入社画像処理、ソフトウェア自動合成などシステムの研究・開発を経た後、家電製品の商品開発に従事。
1981年よりソフトウェアプロセス改善、ソフトウェア開発支援ツール開発を中心とした映像・音響製品のソフトウェア開発支援活動に従事。本年5月より、ソフトウェアエンジニアリング関連の教育を担当。

越前孝(こしまえ たかし)
1976年 化学系、医療系、ソフトウェア系(NECソフトウェア)など種々の会社で、多様な業務を経験。
1982年 NECシステムテクノロジー(株)の前身である関西日本電気ソフトウェア(株)に入社、神戸日本電気ソフトウェア(株)を経て現在に至る。 主に基本ソフトウェアの開発、特に種々の「言語処理系(コンパイラ・インタプリタ)」開発に従事。後半では「携帯電話」の基本ソフトウェア(LinuxOS、Java、メーラー、マルチメディア)の開発、 また「業種・業務アプリケーション」の開発にも従事。
2005年以降プラットフォーム開発事業領域において、主幹と言う立場で「ソフトウェアエンジニアリングセンター」を指導するとともに「生産革新活動(2×4活動)」を推進中。

角田文広(つのだ ふみひろ)
1981年 日立ソフトウェアエンジニアリング入社
生産性向上のための開発支援システムの開発、普及を担当
2003年 プロセス改技術センタ センタ長
生産性、品質向上のためのプロセス改善を推進
2007年 知的財産権センタ センタ長 兼 生産技術センタ センタ員
社内のプロセス改善、知的財産関連業務を担当
  SEI-Authorized Instructor for Introduction to CMMI
SEI-Authorized SCAMPI Lead Appraiser
SEI-Authorized PSP Instructor

丸山富子(まるやま とみこ)
1980年 富士通株式会社入社 
CADシステムの開発に従事
1985年  第三次オンラインシステム開発に従事し、超大規模開発における協力会社向け開発マネジメントおよび品質管理を担当
1990年 ビジネス分野におけるソフトウェア開発支援ツールの企画・開発・保守・プロモーションを担当
2002年 Javaアプリケーション開発専業会社である富士通東京アプリケーションズに移籍し、ビジネス分野のWebアプリケーション開発プロジェクトを担当
2004年 開発専業会社の統合により富士通アプリケーションズにおいて、アプリケーション開発における見積問題をはじめ、 製造プロセス、開発マネージメント全体にわたる技術、方法論の開発・導入に取り組む。また、ソフト開発におけるトヨタ生産方式の積極的導入を推進。