PART3〜資格は専門家へのパスポート〜
ITに関連した資格がいくつあるか、ご存知ですか?実は150以上もあります。
しかも、ITの進展に合わせて次々に増殖しているといってもいいでしょう。この中から自分に合った資格を選ぶのは至難の業ともいえます。
そこで、どのようにしてIT資格を選ぶのか、についてお話します。
   
  ■目的を明確にする  
 みなさんは、何のために資格をとろうとしているのでしょうか。 難関資格をとって自信をつけたい、資格を集めるのが趣味という目的もありだとは思いますが、できれば今の仕事や転職の武器として活用したいもの。
 しかし、取得すれば絶対的な効果を発揮する、というものではありません。 例え、難関な資格でも実務経験を伴わないスキルであれば、評価はされにくいものです。そこで、これまでの業務経験を振り返り、
今何が必要なのか、将来何をしたいのか、資格取得の目的を明確にすることが重要です。
    ■合格はスタートにすぎない
 目指すべきキャリアの達成にとって、資格合格はスタートにすぎま
せん。合格したら、資格者コミュニティへ入会して勉強会に参加したり、実務で率先して取り組み、名実ともに自分のものにしていきましょう。さらに重要なことは、「コミュニティがある資格」です。
 一定の専門性のレベルを超えた資格を持つということは、ある意味で専門家になるということです。そのときに問題になるのが、コミュニティの有無です。例えば、技術士ですと、技術士会というコミュニティがあり、そのコミュニティの中で専門家同士で、情報交換や意見交換をして、自分の専門性を磨いていくことができます。また、人的なネットワークもできてきます。もっと理想論を言えば、そのコミュニティの中で、専門家としてのモラルの維持ができます。つまり、資格を「取る」ことによって知識やスキルがアップするだけでは十分とはいえません。資格を「持つ」ことによって知識やスキルがアップできて初めて資格といえるでしょう。よく「資格は専門家へのパスポート」と言いますが、それはこういうことなのです。ここをぜひ、考えて頂きたいと思います。
 
  ■キャリアをデザインする  
 目的を明確にするためには、将来の自分はこうありたい、という姿を描く、「キャリアデザインが有効です。キャリアは、直訳すると「職歴」になりますが、デザインの対象は、過去ではなく将来における自分の生き方です。
 将来の自分の姿を決めたら、数あるIT資格の中で狙いを定めてステップアップする計画「アクションプラン」を作ることをオススメします。
例えば、技術者向けのIT資格には、理論重視の国家資格や、新技術・製品知識重視のベンダー資格等があります。
狙うキャリアに合わせて、これらから適切に選択し資格の取得パスを明確にします。中には、年に1度しか受験チャンスがない資格もあり、このアクションプランには受験日程を入れ、勉強のスケジュールも入れておきましょう。
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