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2020.4.30

情報サービス産業協会

2019年度IT企業新入社員468名による就職活動の振り返り① 就活編

2019年度IT企業新入社員468名による就職活動の振り返り① 就活編

近年ITがあらゆる産業の基盤となり、様々な業界で優秀なIT人材の獲得競争が激化しています。そのような環境下で、IT企業各社の2019年度新入社員を対象に、学生時代にどのように就職活動に取り組んでいたか、就職活動の実態を振り返ることを目的に、アンケート調査を実施しました。こちらでは、2019年度に実施した「JISA会員企業の新入社員に就職活動を振り返っていただく調査」の調査結果(一部抜粋)をご紹介します。


■アンケート調査の実施概要

  • 調査期間:2019年6月18日~2019年7月12日
  • 調査方法:Webアンケート
  • 調査対象:JISA会員企業の新入社員(2019年度新卒入社)
  • 回答数:468名

※JISA(一般社団法人情報サービス産業協会)は、日本を代表するシステムやソフトウェア開発の優良企業、シンクタンクを中心に構成するITの業界団体です。


■回答者個人の属性

 最終学歴は、71.1%が大学卒、17.3%が大学院卒といった結果です。学校で学んだ分野は、38.9%が文系、35.3%が情報系、24.2%が情報系を除く理系(文系が最も多い!)。性別は、男性が69.0%、女性が31.0%です

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就活編

1.IT業界・企業に興味を持ったきっかけ

 学生の売り手市場が続く中、就活に関する情報収集の手段は多様化しています。現在多くの学生が志望するIT業界、そんなIT業界・企業に学生が興味を持ったきっかけとは。

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1位:就職情報企業のサイトやセミナー(33.9%)

2位:学校の授業や学内で開催されるセミナー(29.1%)

3位:家族や親戚、友人からの情報(18.4%)

 IT業界や企業に興味を持ったきっかけとしては、「就職情報企業のサイトやセミナー」が最も高く、次いで「学校の授業や学内で開催されるセミナー」が高くなっています。大手就職情報企業のサービスや大学のイベント等を活用して情報を収集するケースが多いです。また、「家族や親戚、友人からの情報」が3番目に高く、身近にはITに関する仕事に従事する方が多くいることが見受けられます。「その他」には、学校の授業や研究、逆求人などの回答がありました。

2.就職先をIT業界・企業に絞り込んだ時期

 インターンシップへの取り組みの活性化等により早い時期から企業との接点を持つ学生が増え、就職活動の早期化が加速しています。その中で、いつ頃から就職先をIT業界・企業に絞り込んだのか、アンケート結果をご紹介します。

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1位:業界・企業研究を始めた頃(36.1%)

2位:企業説明会に参加した頃(19.6%)

3位:採用選考時(14.3%)

 就職先をIT業界・企業に絞り込んだ時期としては、「業界・企業研究を始めた頃」の割合が最も高く、具体的な時期としては「大学3年生の103月」が多いです(下図参照)。情報系の学生の49.7%は、業界・企業研究を始めた時期に絞り込んでいることが分かりました。一方、11.1%は「内定が出た時点でも絞り込んではいなかった」と回答しています。理系(情報系を除く)の学生の20.0%は、内定が出た時点でも絞り込んでいなかったことが分かりました。

※業界・企業研究を始めた時期

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3.就職先の選択基準

 就職する・働くことへの価値観は多様化しています。IT企業へ入社した新入社員の企業選びの選択基準をご紹介します。

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1位:自分が成長できる環境がある(47.7%)

2位:教育・研修制度が充実している(36.8%)

3位:仕事内容が魅力的である(36.1%)

 就職先の選択基準としては、「自身が成長できる環境がある」の割合が最も高く、次いで「教育・研修制度が充実している」、「仕事内容が魅力的である」、「企業の安定性がある」、「福利厚生が充実している」などが高くなっています。このように、IT企業には充実した研修制度や働きやすい職場環境が整備されている側面もありますが、今後上記のような環境を企業に求めるだけでなく、自ら学ぶ姿勢が個人の成長には不可欠になってくるでしょう。

また、就職先をIT業界・企業に絞り込んだ具体的な理由として、以下の回答がありました。

  • ・最先端技術を身に付けることによる自分自身の成長と、情報システムを通じた社会貢献に興味があった。
  • ・様々な業界の情報システムを作ることで、広く社会の動きを捉え、社会変革に携われる仕事だと感じた。
  • ・将来AI等によって人間の仕事が奪われていくと言われている中、ITによって仕事を生み出す側になりたいと思った。
  • ・入社後の教育制度が充実していた。
  • ・これからの時代を担うのはITであり、これから伸びていく業界で働きたいと思った。
  • ・企業の雰囲気が自分に合い、福利厚生もしっかりしていた。
  • ・学生時代に学んだITに関する知識やスキルを活かせる仕事をしたかった。
  • ・モノづくりに興味があり、中でもITはモノづくりの可能性の幅が広いと感じた。

次回は、インターンシップ編です。

#IT業界#就活

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