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    「寺子屋」を受講して(後編)

2021.6.30

会社の枠を越えて人材を育てる場「寺子屋」➂
「寺子屋」を受講して(後編)

会社の枠を越えて人材を育てる場「寺子屋」➂<br />「寺子屋」を受講して(後編)

会社の枠を越えてIT人材を育成する「寺子屋」活動について4 回に分けてご紹介します。
第2回、第3回は受講者の5名の方にお話を伺いました。

寺子屋受講者の方々

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笠井さん(東芝デジタルソリューションズ(株) 2010年入社)
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尾崎さん(東芝デジタルソリューションズ() 2016年入社)
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渡邉さん((株)シーエーシー 2019年入社(転職))
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薄田さん(()シーエーシー 2018年入社)
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柴崎さん(さくら情報システム(株) 2020年入社)

※寺子屋についてはこちら
※前編はこちら

胸に刺さったコメントを教えてください

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アーキテクトの選定では、新しいものや流行りのものを選ぶ感覚でした。しかしそうではなく、メリットやデメリットをしっかり精査して、根拠のある選択を行うことが大事というコメントが印象深かったです。
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2回目の「イチオシアーキテクチャ」のとき、発表資料には良い面だけを書きました。しかし発表すると、「デメリットはどうなの?」と聞かれ、オールマイティなアーキテクチャはないので、メリット、デメリットを踏まえて決める姿勢が大事だと思いました。
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説明の際は、できるかぎり分かりやすい例を入れて説明する工夫をしていたところ、それを良い例として取り上げていただき、「頑張って説明しようとしている」というコメントが嬉しかったです。
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「アーキテクトノヤクメ」という課題でいただいた「アーキテクトと言っても、その種類は数多ある。まずは自分が●●アーキテクトと名乗ってみたらいかがですか?」という意見が胸に刺さりました。また、コメントの中に出てきた「好奇心はナマモノ。思いついたらすぐに取り組むべき」という言葉が面白くて、印象に残っています。

寺子屋に参加して行動は変化しましたか?

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サービスオーナーが何を求めているかを意識するようになりました。要件定義のところですが、ここの認識がずれていると全体の方向性がずれてしまいます。もともとヒアリングを大切にしていましたが、より強く意識するようになりました。
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何事も「なぜこれが必要なんだろう」と、目的や用途を考えて業務に携わるようになりました。
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寺子屋の中で、「〇〇アーキテクチャ」という分類がたくさんあるという話を聞いたので、自分自身がどこを目指したいのかを考えるようになりました。
また以前から、ゲーム感覚で楽しく英単語を覚えられるアプリを作りたいと思い、企画を温めていたので、今は言語や機能について調べ始めています。
直近の目標としては、タスク管理ツールの開発もしたいですね。たくさんのツールがありますが、もっと使いやすいものを自分で作ってみたいと考えています。
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アーキテクチャ関連のWeb記事や話題に目がいくようになりました。また、アプリ開発についての社内勉強会にも参加しています。
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寺子屋に参加して、自分の考えには抜けている部分があると痛感しました。ですから、「これで本当にいいのか」と自分の判断を疑うようになりました。
また、「頼れる人を見つけて疑問点をぶつけてみることも大事」というコメントをいただいたので、一緒に動いている部署のメンバに「こう思うんですけど、どうですか?」と意見を聞くことが増えました。他にも、自分を客観視するために、ジャーナリングを始めました。

意識は変わりましたか?

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メンターの話を聞いて、技術だけやっていればいいというものではないと改めて感じました。ベースは技術ですが、コミュニケーションや交渉能力がないと良いアーキテクトにはなれない、という意識を持つようになりました。
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ITアーキテクト」への認識が変化しました。以前は「難しそう」「大変そう」というイメージがあり、自分はアーキテクトにはならないだろうと思っていたのですが、寺子屋で「技術力だけじゃなく説明力も大事」と聞いて、今後の選択肢の一つとしてあり得るな、と考え直しました。
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年齢が上がればみんなPMになるのかなと漠然と思っていましたが、こういう仕事があると分かって、今後のキャリアの選択肢が増えました。
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もともと好奇心の塊のような性格なので、興味が湧いたことには一人でも没頭するタイプでした。でも、一人で勉強するには限界があります。受講後は、以前より積極的に人と話をして情報をインプットするようになりました。

ご自身が "メザススガタ" に近づくためには?

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当社には、「ITアーキテクト」という肩書はないのですが、私が所属する部署では、内容としてはITアーキテクトのようなことをみんなが行っています。ですから、依頼元からの話をしっかり聞いて、要件を噛み砕き、それをもとに技術力を発揮してシステムを作っていく、という今の業務を継続していきたいと思っています。
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アーキテクチャはビジネス要求との関連が強いため、お客様の理解は欠かせません。寺子屋に参加して、アーキテクトを選択する際の判断材料として、メリット・デメリットを見極め、ビジネス側、開発者側のどちらの意見も取り入れることが大事だと思うようになりました。
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「イチオシアーキテクチャ」の課題では、非機能要件がポイントであるとコメントをいただきました。これまでは、プロダクト開発の際にどういった機能があると便利か、という考えが先行してしまっていたので、今後は非機能要件にも気を配ることができるエンジニアを目指したいと思いました。
また、ITアーキテクトとは異なりますが、自分で世に出せるものを作りたい。今はプログラミング業務から外れていますが、プログラミングも設計もしっかりできて、一人でも製品を世に出せる技術を身に付けたいです。
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最終的には、お客様のご要望に合った適切なアーキテクチャを選定し、お客様や開発者に提案できるレベルを目指したいです。ただ、今の私のスキルでは乖離があるので、まずはアーキテクチャへの理解を深める、ということを直近の目標にしています。今は開発者として機能の実装をメインで行っていますが、この先、アーキテクチャの勉強を進めて知識を深め、全体を見据えられる技術者を目指したいと思います。
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様々な分野に対して知的好奇心を持つことが大事だと思います。しかし、自分一人でインプットできる知識には限りがあるので、あまり深く考えすぎず、いろんなコミュニティに参加して人とのつながりを高め、知識共有を行いたいですね。専門性を極めることで人の信頼を得ることができると思うので、まずは一つ、二つの分野を徹底的に高めていくことに力を注いでいきたいと考えています。

今後やってみたい仕事は?

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新製品を作ることが好きなので、新しい製品開発やプロジェクトに携わりたいと思っています。特に今はクラウドサービスの開発をしたいです。AWSGCPなど、どんな大きな規模のシステムでも自分で作ることができるという可能性を感じます。
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データ分析に関わる仕事をやってみたいです。そのためにも、情報処理系の資格に挑戦し、汎用的なIT知識を身につけたいです。また、社内外の方々と積極的に交流できるコミュニティにも積極的に参加し、コネクションを作りたいと思います。
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プログラミングから離れて1年が経ちますが、どんどん錆びついてきていると感じています。設計だけじゃなく、実際に自分で手を動かす仕事に普段から携わることができれば、一番幸せだと思います。自分でモノを生み出せるエンジニアを目指します。
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実装のスキルを上げていきたいです。それに加えて、設計の部分から関わり、新規開発で一から作る力を身につけていきたいです。
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エンジニアになって2年目に入り、今は一つの分野や特定分野をひたすら勉強しているところです。将来的には、AIIoT、システム、アーキテクチャなど幅広い分野を網羅したいですね。「この人に聞けば何でも分かる」という人に憧れます。

後輩に寺子屋を勧めますか?

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仕事を始めてすぐの頃は、与えられた仕事をこなすだけで、それが何に関係しているかという全体像にはあまり意識がいきません。その点で寺子屋は、どういう観点から業務を捉えるかを考えるきっかけとして非常に良いと思います。若手の方々に受講してもらえれば、視野が広がって仕事に役立つのではないでしょうか。
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経験者であるメンターや同世代の方など、いろんな人の意見を聞けてとても良いよ、と勧めたいですね。
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私自身のキャリアの選択肢が増えたので、今後のキャリアで悩んでいる人に勧めたいです。教えてもらうだけのワークショップではないので、自分で調べる必要はありますが、自分なりの考えを発表することで、普段は関わることのない他社の方々から意見やフィードバックをもらえることで得るものは大きいと思います。
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毎回課題があるので大変と感じることもありますが、その分自分で考え、その結果について他の人にコメントしてもらうことで発見があります。学びが多いという点でお勧めしたいです。
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自分の発表に対して、プロのアーキテクトの方々からたくさんの意見をいただける貴重な機会です。アーキテクトを目指す人でなくても、自分の考え方を改めたり、将来像を見直したりする良いきっかけになると思います。
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運営側の皆さんからひとこと

今回は寺子屋の第二期になりますが、皆さん資料をしっかりと準備されて臨んでいただいたなと感じます。積極的に取り組んで多くの気づきを得られたようで、メンターとしてもやりがいがありました。(森さん:メンター)
皆さんが毎回しっかりと自分の考えを述べられていたことが印象的でした。自分もうかうかしてられないな、と思いましたね。刺激を受けて、より勉強するようになりました。良いきっかけを与えていただいて感謝しています。(徳さん)
ITアーキテクトへの認識が人によって異なっているので、そこを共通化しながら全体のボトムアップにつなげたいと思い、これまで7〜8年間この活動に参加してきました。今回の参加者の方々は、去年より全体的に若い印象ですが、発表がしっかりしています。こういう方々がアーキテクトコミュニティに入ってくれると、また景色が変わるかなという期待を持ちました。(高橋さん)
各回の課題が漠然としていて発表は大変だったと思いますが、漠然とした問いに対してあえて言語化し、そこにいろんな人がコメントして対話や気づきが生まれたと思います。 今後のキャリアに役立てる起点になれば、と思って始めたのが寺子屋。アーキテクトを増やすために、「ITアーキテクトのための寺子屋」と銘打っていますが、自分の目指すキャリアがアーキテクトとは別だ、というという気づきが得られるのもまた一つの成果です。アーキテクトはやりがいがありそう、楽しそうと思っていただける方が一人でも二人でも出て、我々の活動に参加いただけると嬉しいです。(今村さん:企画者)
今回の寺子屋は、参加者同士で「なぜこう思ったのですか」「なぜこのことを調べたのですか」という質問が多く、皆さんが興味をもって学ぼうとしておられると感じました。アーキテクトの立場、役割に興味が湧いたり、単純に知っていただいたりする良い機会になったと思います。ご参加いただきありがとうございました。次回はぜひファシリテートしたいというメンバが生まれてほしいです。(佐原さん:ファシリテーター)

#IT業界#キャリア#研修

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