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    「寺子屋」を受講して(前編)

2021.6.23

会社の枠を越えて人材を育てる場「寺子屋」②
「寺子屋」を受講して(前編)

会社の枠を越えて人材を育てる場「寺子屋」②<br />「寺子屋」を受講して(前編)

会社の枠を越えてIT人材を育成する「寺子屋」活動について4 回に分けてご紹介します。
第2回、第3回は受講者の5名の方にお話を伺いました。

寺子屋受講者の方々

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笠井さん(東芝デジタルソリューションズ(株) 2010年入社)
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尾崎さん(東芝デジタルソリューションズ() 2016年入社)
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渡邉さん((株)シーエーシー 2019年入社(転職))
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薄田さん(()シーエーシー 2018年入社)
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柴崎さん(さくら情報システム(株) 2020年入社)

※寺子屋についてはこちら

現在はどんな仕事をされていますか?

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音声やメディアを扱うクラウドサービスの開発プロジェクトでプロジェクトリーダーをしています。これは、スマホアプリで音声のやりとりを行うクラウドサービスで、チャットグループ内で音声指示を出すと、声が届くと同時に音声認識結果をチャットでリアルタイムに表示させ、コミュニケーションを支援するものです。主に、旅館やホテルで導入されています。
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2021年4月からはセキュリティ関係の業務を担当しています。 それまでは、主に工場などで発生するセンサデータを解析・分析して生産性向上や故障率低下を目指すプログラム開発に携わっていました。
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アジャイル開発手法を用いて、社内案件を管理するシステムの開発を進めています。私は、プロダクトの価値を最大化するために、どういう価値を付与すればいいかを考えるプロダクトオーナーという役割を担っています。
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社内システムをアジャイルで開発しています。開発者の一人として、プログラミングの仕方や開発手法を勉強しながら、要望された機能を追加・開発しています。
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当社はシステム開発をメインに行ってきましたが、昨年からクラウドサービスに注力することになり、私は、効率よくクラウドサービスを開発するために必要な環境整備を行っています。

どうしてIT業界で働こうと思ったのですか?

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大学時代は工学部で通信ネットワークを学びました。修士過程で教育支援システムを開発した経験を活かしたいと考えました。
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大学時代に、人間工学の分野で、生体データを情報化し分析するという研究を行っていました。その過程の中で、データの収集や分析に興味を持ち、データ分析を行っている当社に就職しました。
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大学では理工学部で機械の制御を学びました。その一環で、授業で初めてプログラミングに触れ、課題でゲームを制作したところ、それがパズル感覚で面白くて興味を持つようになりました。その後、インターンシップでもプログラミングに携わり、ものづくりの楽しさを改めて実感し、IT業界を選びました。
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大学で、サークルの先輩から話を聞き、面白そうだと感じたのがIT業界でした。文学部だったのでプログラミングには無縁でしたが、それでも活躍できる業界だと知りました。また、文系はものづくりに携わりにくいと思っていましたが、IT系なら作り手になれるところが魅力でした。 最初は覚えなくてはいけないことがたくさんありましたが、できることが増えていくと楽しいです。
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小さい頃からパソコンなどの機械いじりが好きで、最新のものに興味があったので、大学は情報系の学科に進みました。そこでプログラミングを学ぶうちに、ITは何でもできる世界だと感じ、どんどん興味が湧いていきました。在学中にいろんなものづくりを行いましたので、この技術を社会に役立てたいと思い、IT業界に入りました。

寺子屋への参加を勧められたときはどう思いましたか?

寺子屋を受講できる人数は限られており、母体となるITアーキテクトコミュニティメンバが受講者を推薦している。

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寺子屋のことは知らなかったのですが、話を聞いて興味が湧いてきました。入社後はずっと同じような業務に携わることが多く、社外の世界に自発的に関わることがなかったため、社外の方と交流できる機会をいただけることはありがたいと思いました。
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ITアーキテクトに興味があったので、話を聞いてみようと思いました。
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ITアーキテクトというキーワードを聞いて面白そうだと思いました。
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声を掛けていただいたのは、ちょうど今後のキャリアを模索していたときでした。ITアーキテクトという役割についてあまり詳しくなかったので、これを機会に学びたいと思いました。
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今まで私が仕事で関わってきた方はPM(プロジェクトマネージャ)が多かったので、ITアーキテクトのような技術系の仕事をしている方の話を聞いてみたいと思っていました。最初は、技術に詳しくある程度のスキルがないと内容が難しいのではないかと不安でしたが、上司から背中を押されて受講しました。

寺子屋参加前、ITアーキテクトとはどんなイメージでしたか?

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周りの方にITアーキテクトと呼ばれる方が今までいなかったので、イメージできていませんでした。ここ1年で開発の勉強を始めたこともあり、実装面を学ぶだけで精一杯でした。
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具体的なイメージはなく、ITの様々な分野に広く関わることができる職種と思っていました。システム開発の最初の段階で全体像を描く人、という程度です。
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あまり意識したことはなかったのですが、当時担当していた案件で、ITアーキテクトってこういう方のことかな?とイメージする方がいました。
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社内でもITアーキテクトに関する研修を受講していたので、大まかな仕事の内容は把握していました。
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役割のイメージは何となくありましたが、明確にITアーキテクトの役割を担っている方と一緒に仕事をしたことはありませんでした。寺子屋に参加して、その役割を自分なりに説明できるくらいにまで認識を高めることができました。

寺子屋に参加していかがでしたか?

寺子屋では「イチオシアーキテクチャ」「アーキテクトのヤクメ」「メザススガタ」をテーマとしたワークショップを行いました。

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発表の内容をまとめたり資料を作ったりすることは大変でした。ITアーキテクトとは何かというイメージは持っていても、これまで言語化したことがなかったし、それを報告できる形に資料にまとめる作業も普段あまりしないので、時間がかかりました。
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思ったより課題が多いと感じましたが、課題として提示してもらったことで、自分で調べるきっかけになりました。説明資料を自分なりに工夫することが好きなので、その点は楽しめました。
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通常業務と並行して課題を進めていく必要がありますが、一つひとつの課題はそれほど重いとは感じませんでした。ただ、「ITアーキテクトとは何か」という漠然としたテーマの回では、考えをまとめるのが難しかったですね。 最初の課題「イチオシアーキテクチャ」では、皆さんが実際に関わったシステムを知ることができてよかったです。
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「イチオシアーキテクチャ」を考えるというテーマでは、今まであまり意識してなかったので苦労しました。自分で考えをまとめた上で他の方の発表を聞くと、こういう考え方もあるのか、という新しい発見がありました。
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ITアーキテクトとは?」「あなたにとってのITアーキテクト像は?」という課題は、これまで考えたことがなかったので、まとめるのに時間がかかりました。人前で発表するという体験ができたことは貴重でした。

どんなことが印象的でしたか?

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最初の課題だった「イチオシアーキテクチャー」の回では、みなさんが実際に関わったシステムなどを知ることができてよかったです。
「アーキテクトノヤクメ」の回で、メンターの方から、「依頼元に諦めていただく」こともITアーキテクトの役割の一つと聞き、とても納得しました。要件の調整をしている際に、諦めていただくことの難しさをいつも感じていたのです。それも大切なスキルの一つであり、技術力以外のコミュニケーション力や交渉力が大事だと分かりました。
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私も、「諦めていただく」という話は印象に残っています。アーキテクトにもいろんな種類があり、その都度最適なものを選択して、そのメリット・デメリットを説明することが大切という話も印象に残っています。
また全体を通して、各々が発表した内容に対していろんな意見が活発に出たこと、その意見を聞くことができたことが良かったです。
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「アーキテクトノヤクメ」という課題で、メンターから「技術力だけではなく説明することが大事」という話があり、それまで抱いていたイメージとは違っていて、新しい認識を得られました。普段から、説明する際にどうすればうまく伝わるかを考えているので、今後の仕事にも役立ちそうです。
過去に一緒に仕事をしたITアーキテクト的な方は皆さん楽しそうに仕事をしていたことを思い出しました。メンターの方々も、技術について楽しそうに話をされていて、面白みのある仕事なんだな、と思いました。
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私も、「アーキテクトノヤクメ」の回の「コミュニケーション力が大事」という点が印象に残りました。社内でアーキテクト寄りの仕事をしていた方にインタビューをしたり、メンターの話を聞いたりする中でも、技術はもちろん、説明することや開発者のサポートも大事な仕事だということは、新しい発見でした。
また、アーキテクトの関わる範囲について、最初はアーキテクチャの設計がメインだと思っていたのですが、設計という一部分だけではなく、プロダクトの企画、製造、リリース後の運用などのライフサイクルを考慮することや、顧客調整も大切だと分かりました。
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広範囲を見渡すことが求められる仕事なので、判断に迷ったときは、より詳しい人に意見を仰ぐ必要があります。そのためにも、外のコミュニティでつながりを作っておき、新しい技術や考え方を取り入れているという話がありました。技術だけじゃなく、人とのつながりが必要な仕事だと思いました。
発表をした際には、メンターからいろんな質問や指摘を受けましたが、その着眼点が私にはないもので、見落としていたことに気付くことができました。網羅的に考える力が自分に足りないこと、それが重要であることを気づけたことが大きいです。

・・・後編に続く

#IT業界#キャリア#研修

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