2021.11.24
採用担当者座談会
2021年の採用活動を振り返る(後編)
新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年(2021年卒)、説明会や選考のオンライン化が一気に進むなど、採用活動は大きく変化しました。コロナ禍での採用2年目となった2021年について、各社の採用担当者にお話を伺いました。
※前編はこちら
MEMO ★採用モデルスケジュール 3月 説明会・エントリー開始 4月 選考開始 6月 内定開始 10月 内定式 |
今年感じたコロナの影響
- 今年は今まで応募のなかった短大や女子大からたくさん応募がありました。もしかして、採用を抑えている業界がある影響かも。
- 女子学生の応募がたくさんありました。
- 当社も女性は比較的多かったですね。
- 当社は逆で、女子学生が少なくて「どこに行ったんだろう?」って探しました。
- 当社は女性社員が少なくて半々くらいにしたいので、分けてほしい(笑)。文系の女子学生も、やる気があれば一から教えるので来てほしい。あまり興味がないのに、キャリアセンターから言われたから来た、という人とはなかなかマッチしませんけど。
- IT業界は男女問わず働きやすい環境が整備されてきているし、活躍している女性も多いので、キャリアセンターも紹介しやすいのでしょうね。
- 「コロナ禍で、経営は本当に大丈夫ですか?」って、昨年あたりから聞かれるようになりました。親から言われるのかもしれませんね。自分が学生の頃は絶対聞けなかった質問です。
- リモートワークに関する質問は多いですね。
- リモートワークができるとか、コロナ禍でも業績が良い会社が多い業界、というイメージからか、これまで興味はなかったけど一度話だけ聞いてみよう、という人は増えましたね。
- 当社はインターンシップ中の飲食はOKなんですが、私が話しているときにお弁当食べているひとがいて(笑)・・・こちらは大丈夫なんですけど・・・ちょっとびっくり。
- 素直なんですよ。
インターンシップ(主に23年卒向け)の状況
- オンラインで業界の働き方セミナーを12~13回しましたが、オンラインだとちょっと伝え切れない感じがしています。
- 2022年卒はオンラインでデザイン思考を用いた1dayの仕事体験を4回実施しました。2023年卒も同様の開催を考えています。
- 対面のときは、経験者向け、未経験者向け、営業職向けの3コース用意していたのですが、経験者に絞ってオンラインでワンデーで実施しています。エンジニアに対応してもらい、自社製品のRPAを事前に配付して、実際に触ってもらっています。今年は4日程だったのですが、全員参加させてあげられなくて申し訳ないくらい応募が多いです。
- プログラミングのテストもやっているんですよね?それも自社でですか?
- 社員の協力あってこそ、なんですが、毎年エンジニアにアップデートしてもらったり、開発部門にシステムを作ってもらったり、全部自社でやっています。現場のエンジニアが作った問題なので、難易度が高いらしいですね。
- 冬からエントリーシートの書き方や、アピールの仕方、模擬面接などの就活支援セミナーを開催します。就活支援会社からは「夏にやらないと!」って言われるんですけど、夏って結局つながらないんですよね。昨年も冬にやって、「会社の経営理念に触れるといいよ」ってアドバイスしたら、実際に面接で言ってくれる学生さんが増えてきて、面接官の心証が良かったみたいです。
- オンラインでIT業界と会社の説明、体験ワークをやっていますが、正直、これで仕事のことが分かるのかは疑問。文系と理系を分けずにやっているので、中間くらいのレベルにしたいのですが、文系寄りの内容になってしまっていて、理系の学生さんはもっと違うことがやりたいだろうな、とは思います。内容を採用担当者が考えているので、時間の関係とノウハウ不足でこれが限界かも。内定承諾までを考えると、インターンシップの効果については懐疑的です。
- 今年は採用担当者だけでインターンシップを考えよう、なるべくエンジニアの手を借りずにやりたい、と思ったんですが、そうするとやり応えがあるものを提供するのは難しいですね。
- 当社は文系理系分けずにワンデーでプログラミング体験をしています。2コース用意をしていて、作成物によって男女比が変わる印象です。学生さんがインターンシップ時期に精力的に活動されている分、承諾へのつながりは年々難しくなっていると感じますね
来年の採用活動は?
- 説明会はオンラインで、座談会や会社見学、役員面談は対面実施も可能にして、学生が選択できるようにしようと考えています。
- 当社も説明会はオンラインで、最終面接だけ来社してもらうことにしようかな、と思っています。学生さんに選択してもらうようにすることも考えたのですが、学生さんは「心証が良いのはどっちなのか」と考えるのが面倒らしいんです。余計なエネルギーを使いたくないのかな。
- 説明会はオンラインで、面接は選択できるようにしたいと考えていますが、Webを選ぶ人が多いかな、と予想しています。インターンシップはできれば対面がいいですね。
- 説明会はどちらでも選べるようにして、やっぱりオンラインだと分かりにくいので、コロナの状況次第ですが、できれば面接は対面にしたいです。
- 基本的にはオンラインの予定です。昨年は、最終面接は絶対にリアル、という方針だったのですが、最終選考もオンラインになりました。学生さんが希望されれば来社してもらいます。
- 最終面接だけ対面で、説明会、仕事体験は基本的にオンラインを考えています。
- 最終面接は対面がいい、という学生さんも多いですね。
就活でコロナに直面し、今年入社した人たちは
- 内定式はオンラインで開催して、その後、小グループでの対面の懇親会を企画しましたが、コロナの感染者数が多くなってしまって7回の予定のうち3回しか開催できなかったんです。直接会う機会が少なくなったことで、内定者同士の横のつながりが薄くなってしまったような気がしています。
- 横はLINEとかでつながっているんですけど、上司や先輩とのつながりができていなくて、フォローしにくいことがちょっと心配です。
コロナで失われた大学生活の最後を取り戻そうとしているのかな、と思うくらい楽しそうに研修を受けていましたね。
- 上司や他の社員に直接会う機会があまりないので、交流の機会がもっとほしいという声がすごく多いですね。社員にどういう人がいるのか、自分の上司がどういう人なのかよく分からないんですよ。多分一番接している社員が総務の私なので、何か分からないことがあると聞いてくる人がすごく多いですね。これまでは自分の部の先輩に質問したり相談したりしていたのに、それができなくなっていることは課題です。
- 確かに、何かあったら総務へ、というのはありますね。横も縦もつながりができていないということなのか・・・。
- 同じチームの先輩と仲良くなる機会もない。
- 研修中に保健師さんが一人一人面談するのですが、リモートワークで生活リズムができていない人が多い。栄養が足りないのか、女性は特に痩せている人が多い。
- 今年入社した人たちは、学校の授業もオンラインだったから慣れていたのかもしれないのですが、昨年入社人たちは、大学の授業は普通にやっていたのに急にオンラインに変わったからか、メンタル不調が若干増えているのが心配です。
- やっぱり縦のつながりができていないので、同じ部署内でもOJT以外の先輩の名前と顔が一致しないようです。2020年はできなかった新入社員歓迎会を今年はやりました。そうなると2020年入社の人たちは「いろいろとやってもらっていない」というような不満があるのかな、と心配です。ため込まずに、はき出してほしいですね。
#IT業界#就活
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