人事管理担当者 |
【年齢と役割発揮の関係】
参考資料・図表6 ●高齢になると、新しい技術に迅速に対応しようとしても、若い人と比べて難しい面がある。高齢になると顧客に年下の人が多くなるため、顧客 から、年上のSEはなかなか使いづらいと敬遠されることもある。このようなことから、年齢とともに役割発揮できない層が増える傾向がある。 ●年齢を重ねるほど役割発揮できない人材は増える。技術の変化ということもあるが、期待値が違う中で、求められる役割の変化についていけ ない人が多い。 ●年齢とともに技術、気力、体力が低下する人が増えていく。 ●マネジャーになった人に、マネジャーを選んだ理由をたずねたら、「数年後に、若い人達と同じ土俵で勝負してもかなわないかもしれないとい う思いが強くなってきた」という回答が返ってきた。 ●年齢が上がるほど役割発揮できない層が増える傾向は感覚的に認められるが、年齢によって実際の能力が下がるとは思っていない。 ●年齢が高いと柔軟性がない人が多いかどうかについては、一概には言えない。柔軟性があるからこそ60〜70代でも活躍している人がいる一 方で、まだ40歳でも柔軟に対応できない人がいる。 ●中高年は元気である一方、むしろ若年層は物事を詰めてくるのが苦手で物足りない面がある。事業が拡大路線にあることも中高年が役割発 揮できている理由の一つかもしれない。 ●中高年だからできない仕事があるかというと、そんなことはない。役割発揮できないのは、年齢の問題ではないような気がする。 【上司と部下の間での年齢逆転】 ●若手の抜擢で年長者が部下として配置されるケースが実際に出てきている。部下の方はあまり抵抗感なくやっているようだが、端から見ると 若手の上司の方が気を使っている。 ●人事制度の変更により、若手が課長や部長になるようになったが、まだ若手の下に年長者の部下を置かないよう配慮されている面がある。 会社の中にある年功的な風土の払拭には時間がかかるだろう。実際、年長者の部下を持つと上司は相当気を使うが、コミュニケーションがう まくいけば、年齢の上下関係なく仕事は回っていく。コミュニケーションスキルは将来的にも重要。 ●年下の上司に年長者の部下という構図は以前からあり、既に定着している。 【役割発揮できない人が多い年齢層】 ●役割に対する能力発揮の度合いを上位:中位:下位に3分類すると、20代の時には2:6:2だったのが、40〜50代になると2:5:3あるいは 2:4:4ぐらいになるのではないか。40〜50代は、一般に、20代にはオペレーションからスタートしてプログラマーでやっていけた世代である。 また、職人気質でエンジニアリングでない人達が多い。20〜30代で十分なトレーニングができていないため、後輩の方が能力が高いケース も少なくない。また、バブルの頃に採用した世代には人材のばらつきがあり、2:5:3ぐらいの構成になっている気がする。 ●40代以降の中高年と30代のバブル世代には、役割発揮できていない人が多いという認識がある。30代のバブル世代でも管理職がいるが、 20代後半の世代は能力が高く、現場で活躍しているケースも多く、30代との逆転現象が起こっているケースがみられる。 ●30代にも役割発揮できていない人はいる。 ●バブル期には採用のレベルの幅が広がったので、どう選別し、処遇していくかということが特に問題となる。 |