2021.1.13
おうち時間にIoTガジェットを作ってみた話。
~リモートIoTワークショップ潜入レポ~
新型コロナウイルスの影響で研修に参加するのは少しためらう...。
でもこんなおうち時間だからこそIoTガジェットにも挑戦してみたい!
そんな方のための「オンラインIoTワークショップ」のレポートです。
目次 ・IoTワークショップとは ・リモートで研修ってどんな感じ? ・はんだごて回と部品集め ・ついに作品完成! リモートで作品発表 ・リモートでの研修を受けた感想 |
IoTワークショップとは
IoTワークショップとは、このサイトを運営しているJISAがエンジニア向けに土曜日に開催している研修の一つです。全12回で、IoTという言葉しか知らない未経験の方が、自分でIoTガジェットを1つ作り上げるまでをサポートしています。
毎年集合研修として開催していましたが、今年は新型コロナウイルスの影響を鑑み、原則Zoomを利用してリモートで研修を実施。後半の製作過程は自由登校形式としました。
講師はプロトタイピング講座で高い実績を誇るH2L(株)の岩﨑健一郎さんが担当してくださっています。
プログラム
そもそもIoTとは、Internet of Things、モノとインターネットでつながることを言いますが、どんなイメージでしょうか?
例えば、スマートウォッチには心拍数センサーが内蔵されていて、毎日アプリに自動で心拍数を記録し、不調があったらお知らせしてくれます。このように、モノ(心拍数センサー)とインターネットがつながって人々の生活の質の向上に役立つモノがIoTだと言われています。
IoTワークショップは、実際にIoTの基礎的な知識やそれを組み立てる工具類、センサーのお買い物の仕方、作品制作までをサポートする研修です。
リモートで研修ってどんな感じ?
アプリケーション開発だと、PCに向かってコーディング作業やデプロイ作業が一般的ですが、IoTの開発作業はPCに向かうコーディング作業にプラスして、実際に部品の組み立ても同時に行います。
今回は新型コロナウイルスの影響を受け、リモートでの研修となりましたので、Zoomで資料を共有し講義を行いました。
また、部品の組み立ては講師の手元をスマホ用スタンドを使って映しながらの講義。
みなさんのお手元には以下のような部品セットを送っていますので、画面を見つつ一緒に作業します。カメラはオンにしているので、自分の手元を映し講師に質問することができます。
部品セット(一例)
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・ブレッドボード
・Arduino
・ユニバーサル基板
・LED
・クリップ
・抵抗
・各種センサ
・スイッチ
・モーター
・ドライバー工具類
・はんだごて 等
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IoTワークショップでは、ただ言われたものを作るだけではなく、アイディアを自分の手で実装できるようになることを大切にしています。
アイディア出しも、例年集まってグループワークでブレインストーミングをしていますが、今年はオンライン化。オンラインホワイトボードツール「Miro」を使ってアイディア出しをしてみました。
Miro | Free Online Collaborative Whiteboard Platform
Miroでは複数人が同時に編集可能で、他の人と一緒にアイディアを作っていくことができます。実際には4人で一つのボードで作業しました。
他の人とアイディアを共有するほうが膨らみます。このアイディアをもとに、後半の自主製作期間で何を作るかを考えます。
はんだごてと部品集め
電子回路をつなぐため、IoTワークショップでははんだ付けも体験します。
はんだ付けは中学の技術の時間でやった! という方も多いと思いますが、コテで金属のはんだを溶かし、部品同士を接着させます。初心者だけでは非常に危険な作業のため、この回はリモートではなく実際に集まって作業しました。
(三密対策を行い、換気、消毒を徹底いたしました)
また、部品調達も秋葉原の部品店までご案内。
「重さを検知するセンサーはどれがいいか?」
「アラートをお知らせしてくれるディスプレイはどんなものがいいか?」
といった自分のアイディアを実現させるための部品を、ディスタンスを保ちつつ講師と一緒にお買い上げ。最初はなかなかイメージが掴みづらいため、実際に手に取って見てみるのが良いようです。
また、講師からオンラインショップの紹介もありました。
(写真は去年のものです。ご了承ください。)
ついに作品完成! リモートで作品発表
全12回の講義を終え、ついに作品が完成!
例年は史上最大のDIYの展示発表会「Maker Faire Tokyo」への出展を目指していましたが、今年は新型コロナウイルスの影響を鑑みて断念。リモートで一般の方に参加者の作品を見てもらうことにしました。
使用したのは「Remo」というコミュニケーションアプリです。
Remo: Live Video Conversations Now Simplified
Remoではテーブルごとにグループ通話ができるようになっていて、出展者は割り当てられたテーブルで随時作品の発表が可能。
一般の参加者は好きなタイミングでテーブルを移動し、出展者から作品についての説明を聞き、質問をすることができます。
6名の出展者に対して20名以上の方が見に来てくださいました!
エンジニア職だと外部のエンジニアと話す機会がなかなかないので、皆さんアイディアを凝らした作品に興味深々のようでした。
また、実際のMaker Faireには参加できませんでしたが、Twitter上でハッシュタグ#MFTokyo2020 にて作品を公開しました。反応があると、やはり作った甲斐がありますよね。
リモートでの研修を受けた感想
- 講義を受けるだけならば移動時間が無い分、Zoom開催のほうがありがたかったです
- とても分かりやすい講義で入門としては十分勉強になりました。基本的なキットも一通りそろえることができ、これから長く楽しんでいければと思います
- リモートで質問しちゃうと、講師の方を専有してしまうのではと思い、若干質問しづらかった印象です。質問するならオンサイトのほうが聞きやすいですね
- チャットで質問したらほかの参加者が答えをくれたこともあって助かりました
講義部分はやはり家で聞いていたほうがよかったという評価をいただきました。
コミュニケーションについては、質問しづらさなどの難点があげられましたが、リモートならではの参加者同士の助け合いなどもあり、様々な感想やご意見が寄せられました。
いかがでしたでしょうか。リモート研修に参加を考えていらっしゃる方、リモート研修を実施しようとしている方の今後の参考になれば幸いです。
以上、リモート研修潜入レポでした!
#IoT#IT業界#研修
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