2020.9. 2

★column★

IT業界とテレワーク

IT業界とテレワーク

今、日本のみならず世界で取組が進むテレワーク。
IT企業の実施率は63.9%と、他業種(全体25.7%)と比べて最も高い。
(パーソナル総合研究所「新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」https://rc.persol-group.co.jp/news/files/telework3-2.pdf)

IT業界では、以前からテレワークが導入されていました

プログラミングはパソコンに向かって一人でするもの、と皆さんは思っているかもしれませんが、企業が使う大規模なソフトウェアの開発には大勢の人がチームで取り組んでいます。
ずっと以前はソフトウェア開発も、一つのオフィスに大勢が集まってプログラミングやほかの作業をするのが主流でした。近年では、複数の会社がインターネットを介して開発を共同で行うようになり、この10年ほどは、オフショアといって海外と共同で作業をする機会もとても増えてきました。

ゲームソフト作りで考えると、企画を考える、仕様書を作成する、グラフィックを書く、プログラミングをする、といった各工程で様々な技能を持つ人たちが「チーム」になってゲームを完成させます。そこには「チームリーダー」や「プロジェクトマネージャ」と言われる「指揮官」もいます。
このようにチームでプログラミングする際には、それぞれが自分のパソコンを使ってネットワーク越しに同時に作業ができる分散開発の仕組みがあります。
インターネットのテーブルに乗った大皿の料理を皆で囲むようなイメージでしょうか。

分散開発でもチームワークをスムーズに行えるように、大学の講義でもよく使われて皆さんにもなじみがあるビデオチャットZoomやSlackなど、様々なコミュニケーションツールを使っています。
また、ソフトウェアにも設計図がありますので、それを皆で見られるものや、チームで作成したプログラムをクラウド上で一緒に動かすためのGitなど、分散開発を支える仕組みがあります。

ソフトウェア業界では、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)発生以前からこうした「遠隔でのチーム作業」が行われてきました。COVID-19の感染拡大防止を目的として政府や自治体を挙げて在宅勤務を奨励したこともあり、今後さらにリモートワークの取組を広げていく感があります。

リモートワークからリゾートワークへ

また、今日ではリモートワークを拡充してリゾートワーク(ワーケーションともいいます)という取組も始まっています。地方のリゾート施設に滞在し、ソフトウェア開発を行う・・・楽しそうですよね。もちろん、仕事なので楽しいばかりではありませんが、良い環境で楽しんで取り組めるならそれに越したことはないのではないでしょうか。

ソフトウェア開発企業の全てが、リモートワークや自由な働き方に取り組んでいるわけではないですが「取り組んでいる会社が多い」のは事実です。
実体ある"物"を取り扱わないIT産業は、港・空港・高速道路といったインフラや工場などの生産設備に働き方を縛られずに済む特徴があり、結果、「リモートワーク」という取組を大変しやすい業界なのです。

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これは以前訪問したgoogleの本社オフィスの様子です。
まさしくリゾートワークのような、この空間では世界でトップクラスの英知が、世界でトップクラスのビジネスに取り組んでいます。
必ずしも「四角い机をきちんと並べたビルの中で無ければ、生産性が出せない」わけではない証拠ではないでしょうか。実際、この空間がいわば「世界で最も生産性の高い"稼いでいる"集団」なのですから。

皆さんがリモートワーク、あるいはリゾートワークに取り組めるようなIT企業に出会い、楽しく明るく仕事に取り組んでもらえれば幸いです。

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#IT業界#テレワーク

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