JISA、「意匠法による画面デザインの保護に対する意見」を特許庁に提出

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2011年9月14日

JISA、「意匠法による画面デザインの保護に対する意見」を特許庁に提出

 平成23年9月13日、一般社団法人 情報サービス産業協会(JISA)は、「知的財産推進計画2011」に明記された「3Dデジタルデザインを含む意匠の保護対象拡大について検討し、結論を得る」動きに対し、「意匠法による画面デザインの保護に対する意見」を特許庁に提出しました。

知的財産戦略本部「知的財産推進計画2011」(PDF)
JISA「意匠法による画面デザインの保護に対する意見」(PDF)

 平成23年6月3日、知的財産戦略本部は「知的財産推進計画2011」を公表しました。同計画が掲げる4つの知的財産戦略の一つである「知財イノベーション競争戦略」では、世界に誇る我が国の技術力・デザイン力・ブランド力の潜在力を最大限発揮させ、日本国内でイノベーションを促していくための施策例の一つとして「3Dデジタルデザインを含む意匠の保護対象拡大について検討し、結論を得る」旨、明記されています。

 これについて、JISA企画委員会知的財産部会では、このたび「意匠法による画面デザインの保護に対する意見」を取りまとめ、特許庁に提出しました。
意見の内容は以下のとおりです。

1.意匠法による画面デザインの保護が与えうる影響
 意匠法による保護は、優れたデザインの創作を促進しうるとともに、安易な模倣を減少させるといった利点の反面、他の権利による保護と同様、負の側面も少なからずあると考えます。

 特に、法改正により保護が画面デザイン単体にまで拡大すると、新たに意匠侵害調査や出願といった意匠法対応コストが発生し、他社権利侵害のおそれにより創作活動が停滞するといった事態も予想されます。

2.当業界の実情
 ソフトウェア開発・ASPサービス提供等において、PCの表示画面の開発は必須であり、当業界においても膨大な画面デザインを作成しているため、画面デザインの保護の拡大はメリット・デメリット両面の影響を受けます。しかしながら、主にエンタープライズ系システム等においては、新規の画面デザインが事業の付加価値として顧客に訴求するケースは少ない状況にあります。このような実情からすると、画面デザインの意匠保護からもたらされるメリット以上に、権利侵害リスクの増大や他者権利の監視の手間・コストの発生等により事業競争力が奪われるといったデメリットが懸念されます。

3.結論
 画面保護のメリットがあることは否定しないものの、そのデメリットを勘案せず保護範囲を拡大することは無用な混乱を引き起こしかねず、また、我が国におけるビジネス上の足かせとなりかねないと考えます。

 画面デザインの保護の必要性については、経営スピードの向上を目的とするシステム導入サービスが、産業競争力強化に重要な役割を果たしている点を勘案し、慎重な検討・議論を強く要望します。

 JISAでは、今後も本件テーマに関する検討を深め、知財イノベーションの推進と当業界も含めた我が国産業の競争力強化に資する施策の実現に向けた取り組みを進めてまいります。


問い合わせ:一般社団法人情報サービス産業協会 広報サービス部 press@jisa.or.jp 03-6214-1121

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