S2d 事例研究

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講演テーマ

「改善をやめた」組織でのプロセス改善 ~プロセス改善はやり直せるのか~

発表者

ヤマハ株式会社
杉浦 聡

概要

弊社では事業部門ごとに、それぞれの部門の事情に合わせてソフトウェア開発のプロセス改善を行っている。SEPGとしてある事業部門に異動してみると、そこは「プロセス改善をやめた」組織だった。専任者を含むプロセス改善のためのグループが存在していたこともあったが、異動時にはグループがなくなり組織的な改善が行われなくなって5年がたっていた。

このような状況で専任者としてプロセス改善に取り組むことになったが、改善を再開するにあたり以下のような不安があった。

  •  一からの改善実施の場合と同じ方法は使えるのか?
  •  再改善特有の事情はあるのか?ある場合は、どのように対応するか?

また、再開してみるとソフトの品質が悪化傾向であることが分かり、悪化防止、品質改善を急ぐ必要があった。

組織内の状況を確認していくと、過去の改善活動の成果が「遺産」として残っていることが分かった。そこで一般的な改善手法をベースに、「遺産」を活用しながら効率よく改善を進めることとなった。

本発表では、改善グループがなくなったことで起こったこと、再開したプロセス改善と通常のプロセス改善の違い、「遺産」の活用法など、再開から1年間の改善活動の内容と、そこで得た知見について報告する。
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