第4回 技術委員会 ソフトウェアエンジニアリング部会クラウド技術調査WG

 平成25年2月27日、クラウド関連技術を調査する、クラウド技術調査WGが開催された。当日は南山大学情報理工学部 青山幹雄教授をお招きし、「クラウドSI(クラウドコンピュ-ティングからマルチクラウドシステムへ)とPROMIS(次世代プロジェクト管理データ交換アーキテクチャ)」と題した講演会を開催した。また「開発プロセス調査」チーム、「SLA調査」チームの活動内容を検討した。

 はじめに青山教授からクラウドの普及過程、課題、クラウドを利用することによるビジネスモデルや開発モデルへの影響、最新のクラウド関連技術動向等説明があった。今後はマルチクラウド(SaaSやPaaS、IaaS、プライベートクラウドが複雑に絡み合い連携するモデル)ベースのシステム開発(これをクラウドSIと呼ぶ)が登場し、マルチクラウドが実現するのに必要となる、統合技術や最新API等の紹介があった。クラウドSIにはまだシステムインテグレーションの視点での評価や管理技術の研究が必要であり、システムインテグレーションビジネスも従来のビジネスの延長にはない変化が求められる。

 次のPROMISは大規模SIにおけるプロジェクト管理データ交換のための、共通プラットフォームを言う。このプラットフォームを利用することで、組織を超えたリアルタイムなデータ交換を行うことが出来る。この実証実験の結果と実践ガイドラインは、6月末に一般公開される。

 「開発プロセスチーム」は前回講演で、注目すべき技術として取り上げられたアジャイルプロセスやリーンスタートアップ手法と、クラウド基盤を利用したシステム開発プロセスとの関連も調査する。また北米でのクラウドの実態についても、アンケート又はヒアリング調査する旨検討を開始した。

 「SLA調査チーム」は本日の講演を受け、一つのサービスのSLAではなく、さまざまなサービスが連携することでシステムとして機能するときの、SLAのあるべき姿について検討する。

(鈴木)

  •  

このページの先頭へ▲