第1回 市場委員会 価格モデル部会

平成23年11月10日、市場委員会価格モデル部会(部会長:宮地秀明、(株)インテック相談役)がJISA会議室において8名の出席により開催された。

 会議の冒頭では、宮地部会長から、長い間、部会長を続けてきて、価格モデルはもはやライフワークともいうべきテーマになってきた。本年度も専門性を補いあってチームワーク力を高めて進めていきたい。また、IPAなど外部団体とのコラボレーションを大事にしていきたいとの挨拶があった。

 なお、当日の議題は次のとおり。

 1.平成23年度価格モデル部会企画()の説明

 2.委員自己紹介

 3.CoBRA法の概要紹介

 上記1については、本年度の企画案について事務局から説明を行い、了承された。本年度の活動内容と成果目標は次のとおりである。

●活動内容

(1) 現状の取引実態をふまえたJISA価格モデルに関する諸課題の検討

(2) 情報サービス取引価格実態調査の実施

●成果目標

 (1) JISA価格モデルに関する中期普及計画の策定 なお、計画内容には下記を包含すること。

   (a) IPASECの定量データマネジメント事業との連携

   (b) CoBRA法研究会との協業による普及

 (2) 報告書「情報サービス産業 取引及び価格に関する調査」の発行

 成果目標の(1)は、IPAソフトウェアエンジニアリングセンター(SEC)、JUAS等の関連団体がJISA価格モデルの構成要素である生産量及び生産性の把握をそれぞれ独自に手がけて一定の成果を得ていることに着目し、その成果をJISAモデルにおいて生かそうとするものである。すなわち、これらのソフトウェアエンジニアリングのメトリクスに関わる成果をJISA価格モデルに統合することにより、取引の現場での価格交渉等での実効性を担保する方向で、価格モデルのフレームワークの提供を目指すこととするものである。

 また、上記(1)(b)については、自社内で生産量、生産性把握のメトリクスをもっておらず、定量データの把握が未だ不十分な情報サービス企業を対象として、CoBRA法の導入を推奨することにより、受託ソフトウェア開発の定量的なマネジメントを進める支援を行うことを狙いとしている。CoBRA法の考え方は、JISA価格モデルのそれと類似していることから、CoBRA法をベースにソフトウェアエンジニアリングを推進することでJISA価格モデルが目指すゴールと一致すると考えている。

 なお、会議では、CoBRA法とJISA価格モデルとの関係を明らかにすべきという意見が出された。これについては、CoBRA法は見積の定量化のメトリクスの1つの位置づけで、JISA価格モデルに置き換わるものではないこと、JISA価格モデルはあくまで受託ソフトウェア開発の価格のモデルであり、総体的な考え方を示すものであることが確認された。

 部会企画案の検討後、CoBRA法の紹介を事務局から行った。

(田中)

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