SOAとクラウドコンピューティング

 現在ホットな話題であるSOAやクラウドコンピューティングに関するJTC1での討議は、2009年に新たに専門員会SC38を設置することで本格的に動き出した。そのタイトルと業務範囲は次のようになっている。

タイトル:Distributed Application Platforms and Services (DAPS)
  (分散アプリケーションプラットフォームとサービス)
業務範囲:Standardization for interoperable Distributed Application Platform and services including
  (相互運用可能な分散アプリケーションプラットフォームとサービスの標準化)
    Web Services (Webサービス)
    Service Oriented Architecture (SOA) (サービス指向アーキテクチャ)
    Cloud Computing (クラウドコンピューティング)

 SC38のホームページは、委員のみアクセス可能なページが多くまた開設されたばかりであり、内容が乏しいが次のURLでアクセスできる。

 SC38の最初の会合は2010年3月に中国北京で開催。米国からの規格提案” Principles of Service Orientation”などを討議。

 なお、クラウドコンピューティングの定義がわかりにくいという評価があるが、現在比較的標準的な定義とされているのは、米国NIST(国立標準局)が提供している定義である。 

 一方、クラウドコンピューティングは、従来グリッドコンピューテイィグと言われていたテーマを含むが、日本工業標準調査会の2009年末の審議でグリッドコンピューテイングに関する基礎的な標準化案が決定された。これは、JIS X 7301 「グリッドシステム要求事項策定のための指針」であり、国際的な団体であるオープングリッドフォーラムに対する提案と連携して国際的な視野のもとに提案されたものとされている。JIS X 7301については、JISデータベースを参照。