ITU (International Telecommunication Union)

日本語名称 国際電気通信連合
発足 1932年
本部 ジュネーブ
概要 ITUは電気通信に関する国際標準の策定を行なう国際連合の下位機関である。万国通信連合(1865年設立)と国際無線通信連合(1906年設立)を統合して1932年にITUが設立した。 ITUはすべての通信領域を対象に国際標準化活動を行うほか、電気通信技術開発や通信周波数の管理、通信規則を扱っている。ITUが発行する規格はITU-T勧告と呼ばれる。
目的(ミッション)と方針 ITUは効果的で、容易で、実現可能な相互の通信が世界中で確実にできるようにする。将来に世界が必要とするものについて先行的に行動する責務がある。ITUは政府や産業も等しくすべてが協働し、知識の共有、ツールの開発、および、ネットワークの構築・保護のためのソリューションを実現することに全力を尽くしていく。
参加国 参加国は191ヶ国であり、セクターメンバーは700社以上である。
主な規格対象 電気通信分野全般。具体的には以下の通り。電気通信統計、料金原則、網運用全般、伝送システム及びメディア、ディジタルシステム及びネットワーク、オーディオビジュアルシステム、テレビ、音声番組、マルチメディアシステム、サービス総合ディジタル網、国際伝送方式、電話、電信、ファクシミリ、専用線、国際音声番組・テレビ伝送回線、機器評価、電話伝送品質、地域有線網、交換・信号方式、テレマティークサービス、電話網上のデータ通信、データ網、オープン・システム・コミュニケーション、グローバル情報通信基盤、インターネットプロトコル、通信システムのための言語及び一般ソフトウェア
規格の例 G3規格 などファクシミリの通信方式、V.42bisなど モデムの通信方式、ITU-T I.シリーズ ISDNのインタフェースの規格、携帯電話、ワイアレスインターネット、移動式マルチメディア
組織構成 46カ国で構成される理事会のほか、世界国際電気通信会議(WCIT)と電気通信標準化局(ITU-T)、無線通信局(ITU-R)、電気通信開発局(ITU-D)から構成され、各局には常設機関がおかれている。ITU-TのSG(Study Group)が標準化を行っている。
日本の組織 日本は1959年以来理事国である。
特徴 一般的にITUは各国が持ち寄った独自のルールをもとに市場に先行して規格を作成し、メーカーはこの規格に合った製品を製造する。 ITUは標準化以外に無線周波数帯や無線周波数の管理、国際電話における各国間の接続の調整、開発途上国に対する電気通信設備の創設、宇宙技術を使用する電気通信などに取り組んでいる。ITU-T勧告の多くは無償で、ITU-Tのホームページからダウンロードできる。

※参加国、セクターメンバー、および、理事会構成国の数は2010年2月17日時点のものである。