IEC (International Electrotechnical Commission)

日本語名称 国際電気標準会議
発足 1906年
本部 ジュネーブ
概要 IECは電気工学、電子工学の分野における国際規格を作成する非政府組織の国際機関である。1906年に13ヶ国により発足した。
目的(ミッション)と方針 電気・電子技術分野の標準化に関するあらゆる問題と関連事項について国際協力を推進し、国際的意思疎通を図る。電機及び電子の技術分野における標準化のすべての問題及び規格適合性評価のような関連事項に関する国際協力を促進し、これによって国際理解を促進する。
参加国 現在では159ヶ国が参加している。このうち76カ国が正式会員で、他の83カ国は加盟国プログラム(Affiliate Country Programme)と呼ばれ、正会員ではないがIECに参加して自国の工業化推進の補助となるよう考えられている。
規格対象 電子、磁気、電磁気、電気音響、電子通信、エネルギーなどすべての電気・電子技術が対象である。用語と記号、電磁気的互換性、測定と性能、信頼性、設計と開発、安全性と環境への配慮などふくまれる。測定単位の規格を開発し広めている。
規格の例 最近発行されたIEC規格には以下のものがある。国際電気技術用語集、機械の安全性、家庭用及び類似用途の電気機器−安全性、医用電気機器、デジタルオーディオインタフェース、挙動言語、原子力発電所−安全性にとって重要な計装及び制御、変電所内の通信ネットワーク及びシステム、電子機器の機械的構造、マルチメディアホームサーバシステム、電気技術機器及び部品の適合性評価スキームのIECシステム(IECEE) など
組織構成 15カ国で構成される評議会、および、標準管理委員会があり、その配下の170を超える分野ごとの技術委員会(Technical Committee:TC)の下で標準化を行う。TCの下に分科委員会(SC)、その下に作業グループ(WG)が配置されるものもある。
日本の組織 日本の代表として、日本工業標準調査会 (JISC)が参加している。
特徴 IECは、各国の標準化団体が策定した標準を国際標準として採用し、参加国がそれを第一参照ポイントとして利用するという傾向がある。 IECとISOはほぼ同じ国際標準化手順を採用している。近年、TC105(燃料電池)、TC110(フラットパネルディスプレイ)、TC113(電気・電子分野の製品及びシステムのナノテクノロジー)など新たな技術発展によりTCの設立が続いている。

※理事国、評議会構成国、および、技術委員会の数は2010年2月17日時点のものである。